明徳義塾vs高知農

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明徳義塾「安堵の」夏の高知大会第1シード獲得

今大会から公式戦復帰の明徳義塾1番・立花 虎太郎(3年・中堅手)

 「今日までは『勝たなくてはいけない』試合だったので。よかったです」。明徳義塾・佐藤 洋部長が安堵の表情を見せる。明徳義塾は高知農戦に勝利したことにより、昨秋県大会からの勝利ポイントは通算「18」に到達。同時にポイント2位の高知以下が勝利ポイント「17」までにしか到達しないため、夏の高知大会・明徳義塾の第1シード獲得が決定した。

 「安堵」の理由はもう1つある。思わしくない試合内容にもかかわらず結果がついてきたことだ。

 前日の1回戦・中村戦では4対4の同点で迎えた8回裏に今大会から1番に復帰した立花 虎太郎(3年・中堅手・181センチ73キロ・大阪南海ボーイズ<大阪>出身)の決勝2ランで辛くも勝利。この高知農戦も先発・林田 壱成(3年・180センチ67キロ・右投右打・全丹波少年硬式野球協会<京都・ヤングリーグ>出身)が高知農1番の藤尾 大河(3年・左翼手・右投左打・173センチ66キロ・南国市立鳶ヶ池中出身)に左中間二塁打を喫しするなど4回までに3度先頭を許す苦しい立ち上がりだった。

 ただ、ここをしのいだことが3回裏一死二塁からの2番・西村 舜(3年・左翼手・右投右打・170センチ63キロ・滋賀野洲ボーイズ<滋賀>)による先制打。さらに高知農2番手以下の8四死球を絡めての計7得点につながることに。いまだ龍谷大平安(京都)に完敗したセンバツでのショックを拭い切れていない印象はある明徳義塾だが、当座の目標を達成したことで「一皮剥ける」ことに期待したい。

 対する高知農は臨機応変な継投策の確立と、藤尾や5番・増田 侑磨(3年・中堅手・165センチ54キロ・四万十市立中村中出身)の俊足をいかに活かす打線を組めるかが次の段階へのポイント。高知小津から10安打9得点を奪った自信と明徳義塾からもらった課題を手に最後の夏へ挑む。

(文=寺下 友徳)

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