CBS MarketWatchによると、EU(欧州連合)統計局は12日、2005年第1四半期(1−3月期)の域内GDP(国内総生産)速報を発表した。それによると、ユーロ圏12ヵ国のGDPは前期比0.5%となり、エコノミスト予想と一致した。また、第2四半期(4−6月期)見通しは同0.4%と予想し、前回予想の同0.5%を下方修正し、第3四半期(7−9月期)は同0.4%の見通しとした。ただ、このうち、フランスとスペインについてはGDPが未発表のため推定値とした。

  ドイツの第1四半期GDPは、好調な輸出に支えられ、前期比1.0%と4年ぶりの高い伸び率となり、アナリスト予想の0.5%を上回った。一方、国内で増加が見られたのは、機械など固定資産投資のみだった。ドイツ政府は先月、2005年通期のGDP伸び率を前回予想の1.5%から0.7%に下方修正しており、ドイツ統計局は、第2四半期以降、GDPの伸びは鈍化すると見ている。

  欧州第4位のイタリアの第1四半期GDPは、工業生産と農業生産の不振に加え、輸出競争力の低下が響いて、前期の同0.4%減に続いて同0.5%減と2期連続のマイナス成長となった。エコノミスト予想の同0.2%増を下回り、リセッション(景気後退)に陥ったと見られる。 【了】