あの燃え上がった夜の子どもだ!「新・牡丹と薔薇」38話

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「新・牡丹と薔薇」(東海テレビ、フジテレビ 毎週 月〜金 ひる1時25分〜)1月26日(火)第38話「世にも奇妙な結婚式」より 原作・脚本:中島丈博 演出:西本淳一


ウェディングケーキにダイブ


牡丹と薔薇の結婚式。
富貴子(黛英里佳)と、関西弁の大富豪(大和田信也)、美輪子(逢沢りな)と瀬尾綱輝(片岡信和)が「世にも珍しい合同結婚式」を行います。
ですが、大富豪以外、相手をちっとも好きじゃないという残念な状況です。
当然ながら、式でもひと悶着。
世奈子(田中美奈子)が、出席した吉田家にいちゃもんつけたり、無邪気な杉彦(石田愛希)がウェディングケーキにダイブしたり。
で、CM明けると、5年が経過しています。
美輪子と瀬尾は偽装結婚で別居中。
瀬尾は富貴子のことが忘れられず、家を訊ね、4歳になる富貴子の娘・瑠璃(古川凛)を見て、自分の子供だと確信します。結婚式の前の晩、燃え上がった時の子供だと。根拠は、故郷の妹に顔立ちが似ていること。
ところが、富貴子は「女の身体はちゃんと覚えているものなのよ」と、こういう時の定番的な台詞で交わします。
そこへ大富豪が戻ってきて、慌てて家を出た瀬尾は、家のある九品仏から等々力のローズガーデンまで東急大井町線なら2駅分の距離を靴なしで歩き、美輪子に「前代未聞の珍事だわ」と驚かれます。

……とあらすじ紹介するしかないんです。とにかく何も考えさせないドラマで、考えるな、感じろ! とばかりに、中島丈博先生は、解釈しようとすることから全力で逃亡し続けます。あと、3回。こうなったら、先生を逃げ切らせたい気持ちでいっぱいですが、あらすじだけ書くのもなんなので、考えました。
偽装結婚でも一緒に暮らしていたら情がわくこともあるという「小説みたいなこと」はないとさばけた美輪子。このドラマ自体が、こんなドラマみたいなことはないこと尽くしなのに! どの口が言うのか!
また、美輪子は、結局、富貴子(ぼたん?)よりもローズガーデンが大切だったってことでファイナルアンサー?(古) 姉妹の絆とかもう全然関係なくなってます。やっぱり、先生、とっても自由奔放でいらっしゃいます。
唯一、38話で、教訓になったのは、披露宴の座席順は慎重に決めなくてはいけないということです。
あと3回! 
(木俣冬)