中国メディアの騰訊網は2日、中国のバラエティ番組の変革を目指しているという、あるテレビ番組制作者を紹介、同制作者が日本のバラエティ番組制作の「手法」を高く評価していることを取り上げた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの騰訊網は2日、中国のバラエティ番組の変革を目指しているという、あるテレビ番組制作者を紹介、同制作者が日本のバラエティ番組制作の「手法」を高く評価していることを取り上げた。

 現在、中国国内で放送されているバラエティ番組やリアリティ番組は韓国の番組を模倣したものが多いうえに、模倣もし尽くされ、「あたかも金が掘り尽くされてしまい、途方にくれたかのような状態」にあるという。しかし、中国のバラエティ番組の変革を目指すテレビ番組制作者は、現状を打破するために、日本の手法を番組制作に取り入れたいと考えているのだという。

 例えば日本ではバラエティ番組などを制作するとき、まず出演者を決めてから内容を考えると紹介、さらに出演者はお笑い芸人であることが多いと指摘した。なぜならお笑い芸人の鍛えらえた話術がバラエティ番組特有の「アドリブ」を精彩あるものにするからだと論じた。

 しかし中国の場合は「まず出演者」の原則を重視していないと指摘、日本の番組制作の成功率が高い一方で、中国の番組制作は次々に失敗していると論じた。さらに記事は日本が番組に「素人」を用いることもあるが、それは番組が本当に意義深いものになるよう企画がしっかり練られており、素人の出演者が視聴者を退屈させないためによくリハーサルがなされ、また興味を持続させる映像配信が心がけられていることを紹介。日本の番組制作者のこうした責任感は敬意に値すると記事は評価している。

 仮に中国の番組制作者が創意を発揮して斬新な番組を企画しても、もし出演者の話術に問題があるなら番組は非常に退屈なものになってしまう。結果として、芸能人の話術に左右されない企画や、すでに韓国で成功した番組企画の模倣に走らざるを得ないのかもしれない。

 だが、興味深いのは記事が「韓国のバラエティ番組やリアリティ番組も日本の模倣」だと論じている点だ。中国でも広く知られる韓国のある人気番組は、日本に内容がそっくりな番組が存在したことを指摘し、さらに日本のほうが韓国よりも数年も早くから放送が始まっていたことを伝えた。さらに、「韓国のテレビ関係者も日本で番組を録画しながら日本の番組作りを学んだ」、「韓国のバラエティ番組の起源は日本にある」などと論じている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)