厚生労働省が発表した今年の夏季賞与の支給状況(事業所規模5人以上)によると、前年比2.8%減となったことが分かった。

 今夏(6〜8月)に支払われた賞与は、前年比2.8%減の35万6791円で2年ぶりに減少した。前年は4年ぶりの増加で2.7%増と高い伸びとなっていたが今年は減少に転じた。

 業種別に見ると、学術研究等61万2179円(前年比9.4%増)、その他のサービス業22万6398円(同6.9%増)、建設業41万3287円(同6.0%増)、電気・ガス業64万6718円(同3.7%増)などが増加した。

 一方、鉱業,採石業等33万2995円(前年比42.7%減)、不動産・物品賃貸業38万963円(同14.5%減)、卸売業,小売業29万6120円(同6.5%減)、生活関連サービス等15万2073円(同6.1%減)、情報通信業60万5618円(同5.3%減)、医療,福祉25万7278円(同4.7%減)、製造業49万4777円(同3.3%減)、複合サービス事業39万1629円(同3.3%減)など、幅広い業種で減少となった。

 事業所規模別に見ると、500人以上63万4781円(前年比2.6%減)、100〜499人40万5411円(同2.8%減)、30〜99人31万2113円(同3.7%減)、5〜29人25万5278円(同0.8%減)となっている。

 また、厚生労働省が同時に発表した毎月勤労統計調査(速報、事業所規模5人以上)によると、9月の1人当たりの現金給与総額は前年同月比0.6%増の26万5527円で、3カ月連続の増加。実質賃金は同0.5%増で3カ月連続の増加。実質賃金は7月に2年3カ月ぶりに増加に転じている。

 現金給与総額を業種別に見ると、金融業,保険業38万2092円(前年同月比4.1%増)、建設業33万4713円(同3.2%増)、複合サービス事業29万3559円(同2.2%増)などが増加。一方、鉱業,採石業等26万7540円(同10.4%減)、学術研究等37万1023円(同2.6%減)などが減少した。

 現金給与総額のうち、所定内給与は24万538円(前年同月比0.4%増)、所定外給与は1万8997円(同1.4%増)、賞与や手当などの特別に支払われた給与は5992円(同14.0%増)。

 9月の製造業の残業などの1人当たりの所定外労働時間は前年同月比1.2%増の16.0時間で、2カ月続けての増加となった。

 産業全体の所定外労働時間は、前年同月比1.8%減の10.7時間で8カ月連続の減少。製造業以外の業種では、鉱業,採石業等15.7時間(前年同月比57.8%増)、不動産・物品賃貸業12.5時間(同7.1%増)、建設業13.7時間(同4.9%増)などが増加。一方、学術研究等12.3時間(同15.8%減)、情報通信業16.8時間(同6.5%減)、医療,福祉4.9時間(同5.3%減)、複合サービス事業7.5時間(同5.0%減)などが減少した。

派遣平均時給 3カ月連続で1600円超え
最低賃金 18円引き上げで全国平均798円
年功重視の給与・昇格制度を希望する新入社員が過去最高

日本人材ニュースHRN」は人材採用・人材育成の人事専門誌です。