目指せ大江戸線延伸! 構想区間「光が丘〜大泉学園町」をひたすら歩いてみた
光が丘(東京都練馬区)から新宿を経由して、都心をぐるりと回る「都営大江戸線」。かつては「都営12号線」と呼ばれたこの路線に、光が丘以西への延伸構想がある。
2000年に運輸政策審議会(現:交通政策審議会)が出した答申第18号では、光が丘から大泉学園町までが「目標年次までに整備着手することが適当である路線」、さらにJR武蔵野線方面までが「今後整備について検討すべき方向」とされている。
答申で「目標年次」とされているのは2015年、つまり今年だ。15年度中には新たな答申が出るとみられ、それに向けて周辺自治体は、誘致活動に力を入れている。そこで今回は、延伸構想のルートにそって、歩いてみることにした。
準備万端の「土支田駅」、外環沿いの「大泉町駅」
光が丘駅をスタートしたのは、15時ちょうど。ここから大泉学園町駅(仮称)までは、地上を走る道路「補助第230号線」とセットで整備される。230号線をテクテクと歩くと、20分ほどで土支田駅(どしだえき、仮称)の「駅前広場」予定地にたどり着いた。ロータリーらしき道路も整備されていて、準備万端のようだ。
土支田駅からちょっと進むと、車道は行き止まり。歩行者通路だけが先行して開通していたので、そこを通り抜けていく。だんだんと歩きにくくなってきたぞ。
100メートルほど歩くと、歩行者通路もプッツリ途絶える。ここから先は、用地収用が進んでないようだ。すでに収用したのであろう「緑のフェンス」に囲われた敷地をたよりに進んでいくと、15時45分、大泉町駅(仮称)の「駅前広場」に到着した。
東京外かく環状道路(外環)の真上にあり、敷地もNEXCO東日本のものなのだろうか。予定地をかこむフェンスには、NEXCOによる「ごみ捨て禁止」の看板が張られていた。
「大泉学園町駅」は、大泉学園駅から徒歩30分ほど
ふたたびフェンスを目印に歩く。次に目指すのは、大泉学園町駅(仮称)。西武池袋線の「大泉学園駅」とは別の場所で、駅の横を通る「学園通り」を北へ30分ほど歩いたところにある。
学園通りと230号線予定ルートの交点には、その名もズバリ「学園通り補助230号線」なるバス停があった。この近くに大泉学園町駅があるはず。胸が高まった。
とはいえ、見回してみても、あたりには「ヤマダ電機」しか見当たらない。ヤマダ電機テックランド大泉学園店は、学園通りをはさんで「PC館」と「家電館」で構成されている。
時刻は16時5分。ちょっと諦めかけた記者だったが、PC館の駐車場へ回り込むと、「駅前広場」の看板を見つけた。ここだったのか!
延伸構想区間は、大泉学園町でひと区切り。新宿から上野や汐留、六本木と都心をめぐり、光が丘を経由した列車が、最後に行きつくのは「ヤマダ電機」。開通したあかつきには「まあるい緑の山手線」(ヨドバシカメラ)に対抗して、「まあるいむらさき大江戸線」と宣伝してもよさそうだと思いながら、次なる駅予定地へと向かうのだった。