「スカートに虫が...」善意の声掛け装う不審人物にご注意を【事案ウォッチ】
全国各地の「防犯メール」の中から、気になった事案を紹介する本連載。今回は、兵庫県の「ひょうご防犯ネット」へ寄せられた不審者事案を取り上げたい。
もう、何も喋れない(Journalismさん撮影、flickrより)
ちょっとした善意ですら、事案になる時代
2015年10月13日、22時ごろ。西宮市里中町2丁目8番付近の路上で、不審者事案が発生した。
成人女性が徒歩で通行中に後方から男が接近してきた。男は後ろから女性を追い抜く際に「スカートに虫がついていますよ」と言った後、その場を立ち去った。男は年齢が30〜40歳くらいで、作業服でビジネスバッグを所持していたという。
一見、善意からの声掛けにも思えるこの言動。
だがこうした優しい言葉で相手を油断させ、その隙に犯罪行為に及ぶという手口は、決して珍しいものではない。ひったくりやスリなどにも、こうした方法でターゲットに隙を作り、金品などを盗み取る輩が多いといわれる。今回の「虫が......」のパターンでも、「取ってあげる」と手を伸ばし、身体に触れるという被害が出ているという情報もある。
ましてや時間は夜。この女性も、危険を感じたからこそ通報したわけだ。やはり「不審者」と言うべきだろう。
読者の皆さんも、「善意」を装った変質者にくれぐれもご注意いただきたい。
事案ウォッチ全国の事案情報を紐解き、ときに想像を膨らませながらご紹介。本連載でお届けする内容が、少しでも身近な犯罪の抑止につながれば幸いだ。