無残な開幕戦……組織力は低く、本田は消え、新加入選手も不発――フィオレンティーナ 2-0 ミラン
新加入のアンドレア・ベルトラッチ、そしてジャコモ・ボナベントゥーラにいたっては、守備では空気も同然と言えるほどで全く効果がなく、攻撃でも起点となるようなプレーはほとんど見せることができなかった。
両選手とも、本来は攻撃で持ち味を出す選手であり、現時点でのミランには、この陣容は無理があるのかもしれない。あのレアル・マドリーですら昨シーズン、攻撃選手で中盤を埋めるやり方を採った結果、タイトルを逃してしまったのだから(あのカルロ・アンチェロッティが監督だったにもかかわらず、だ)。
では、このふたりよりも守備に秀でた選手は? リッカルド・モントリーボ、アンドレア・ポーリ、アントニオ・ノチェリーノ、ジョゼ・マウリ……いずれも決して悪い選手ではないが、現状では全幅の信頼を置けるというところまではいかない。
現在、ズラタン・イブラヒモビッチ、マリオ・バロテッリ、ロベルト・ソリアーノと、攻撃選手の獲得に執心しているミランだが、中盤の陣容にバランスの良い厚みを加えなければ、たとえミハイロビッチ監督の戦術が浸透したとしても、彼らが望む結果を得るのは難しいかもしれない。
組織プレーの欠片も見られず、本田は突如ピッチから姿を消し、期待の2トップはバッカが消極的なプレーに終始してL・アドリアーノは終始苛立ちっぱなし……当事者にとっても、見る者にとっても、何も良いことがないまま、ミランは開幕戦を落とした。
悪夢に終わった昨シーズンは、開幕戦でラツィオに快勝して序盤戦は好調だったが、果たして今シーズン、ここからいかに上昇していくのだろうか。