● ヤクルト 3 - 7 阪神 ○

<17回戦・神宮>

 阪神が6連勝で首位キープ。先発の藤浪は立ち上がりこそ苦しんだが、7回2失点の力投でリーグ10勝一番乗り。打っても勝ち越し2点タイムリーを放つなど投打で活躍し、松坂大輔(現ソフトバンク)以来となる、高卒1年目からの3年連続2ケタ勝利を達成した。

 藤浪はこの日も立ち上がりに苦しんだ。初回は無失点ながら、1番三輪にいきなり四球。2回も二死一、二塁から9番古野に四球を与えると、ここでも三輪に押し出し四球を与えてしまい、先制点を献上してしまった。

 1-1の3回も、先頭の3番山田に二塁打、続く畠山の内野ゴロで一死三塁とされると、5番雄平への四球が同時に暴投となり、またも打たれずして失点した。

 しかし、嫌なムードを自らのバットで絶ち切った。阪神は1点を追う4回、こちらも制球に苦しむ相手先発・古野から二死一、三塁のチャンスを作ると、8番鶴岡が三塁線を破るタイムリー二塁打を放ち同点。さらに二、三塁から、続く藤浪が三遊間を鋭く破る2点タイムリーを放ち、試合を一気にひっくり返した。

 これで気分を良くした藤浪は、4回から2イニング連続の三者凡退。6回以降も危なげない投球を展開し、7回122球を投げ切り10勝目(5敗)に到達した。

 8回以降は小刻みな継投で何とかリードを死守。9回は5番手・岩本が無死一、三塁のピンチを招いたが、守護神の呉昇桓が三者連続三振で締め、6試合連続となる36セーブ目を手にした。

 打線は5回にも、先頭の2番大和が二塁打で出塁したあと、3番に復帰した福留が、結果的に送りバントとなるセーフティバントを敢行。これで一死三塁の形を作ると、4番ゴメスのライト前タイムリーで5点目。8回以降にも2点を加え、粘るヤクルトを振り切った。

 対するヤクルトは、序盤不安定だった藤浪を崩し切れず、終わってみれば3得点。先発・古野は逆にピンチで粘れず、4回途中4失点で3敗目(4勝)を喫した。