バイオマス・プラスチックのカップとポリ袋の代わりに使用される紙バッグ。(撮影:東雲吾衣)

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モスバーガーを展開するモスフードサービス<8153>は1日、東京都千代田区の東京商工会議所ビルで会見を開き、7月1日から持ち帰り用ポリ袋を全廃すると発表した。これにより、全店舗で紙バッグの使用が開始され、原油換算で年間352キロリットルの資源節減が実現するという。同時に、持ち帰り用のアイスカップに、植物のデンプンを主な原料とするバイオマス・プラスチックを導入する。

 資源保護や温暖化対策への貢献として、「脱石油」に取り組むモスバーガーは、2003年から全チェーン店でポリ袋の削減を進めている。05年までに994万枚、02年使用量比で18.1%を削減しており、6月からは、全廃に向けてポリ袋から紙バッグへの切り替えを開始する。

 同社によると、紙バッグ1枚のコストはポリ袋の約10倍。しかし、これまでは紙袋とポリ袋で包装していたものを、紙バッグだけ使用することになるため、包装全体の袋数が減り、コスト高を抑制できるという。今夏には、サラダカップの素材を、とうもろこしから作られたコーンスターチ素材容器に代える予定で、今回の削減分と合わせ、プラスチック素材の容器・包装の重量を50%削減する予定だ。【了】