梅雨に入りカビが気になる季節。花王生活文化研究所がまとめた「浴室を中心としたカビ・酵母の実態と対策」によると、家庭で一番カビが気になるのは浴室で、現代の浴室は洗濯など多目的に使われていることが分かった。

 調査は全国の主婦を対象に実施。家庭内で一番カビが気になる場所は「浴室」との回答が77%とトップで、洗面所、キッチンはともに1割程度だった。また、浴室内では、入浴以外にさまざまなことが行われ、「洋服や靴下」「下着、寝具」を洗うという答えが目立ち、中には「靴」「雑巾」などもあった。また入浴中には、子どもとの会話や染毛、マッサージ、読書など「多目的スペース」として使われている実態が浮かび上がった。

 同研究所は、浴室のカビの正体は「クロカビ」で、浴室は温度、湿度、栄養分などカビの生育条件を備えていると分析。浴室の多目的使用は、洗い場が少なくなった最近の住宅事情を反映したもので、そうした汚れがカビなどの生育を助長するとして「衛生面からも、こまめな除湿と掃除が大切」と呼び掛けている。【了】