松岡錠司監督に恨み節… - 高岡早紀

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 人気ドラマの劇場版『映画 深夜食堂』の初日舞台あいさつが31日、丸の内TOEIで行われ、小林薫、高岡早紀、柄本時生、多部未華子、筒井道隆、菊池亜希子、オダギリジョーら豪華キャスト陣と松岡錠司監督が出席。一足早い節分の豆まきで本作のヒットを祈願した。

 夜だけ営業する“めしや”に訪れる客の悲喜こもごもを描いた本作。主演の小林は満席の客席を見回し、「われわれ『深夜食堂』の面々にとっては今日が元旦のようなもの。お客さんが入ってくれたら大吉で、少なかったら凶くらいに思っていたんですけど、こんなにたくさん来ていただいて、まさに大吉を引き当てた思いです。松岡監督が舞台袖で目頭を押さえておられてそれを見て僕の方も胸がキュンとなりました」としみじみ語った。

 一方、1990年公開の『バタアシ金魚』以来25年ぶりの松岡作品出演となった高岡は、「『バタアシ金魚』のどこが悪かったのか、監督にはなぜかその後呼んでいただけなくて、23年もたってしまいました」と突然恨み節。監督が「23年どころじゃない、25年とかそのくらいだろう。もうサバを読む歳でもないだろう」とやり返すと、「いいじゃない、ちょっとくらいサバを読んでも」と子供のように反抗した。

 さらに高岡は「現場では松岡監督がわたしに文句ばっかり言うんです。すごく緊張しました。25年たって、(役者の個性として)いろいろ高岡早紀色が強くなったのを、『おら! おら!』とかって、いっぱい文句言われました」と食い下がったが、監督は「小言は一切言っておりません」とぴしゃり。

 夫婦漫才のようなやり取りの後は「月日がたっても、時間の隔たりを感じなかった」と監督。「ひとたび同じ空間で仕事をやるとなったらお互いスイッチが入ってね。すごく自然な形でやれた」と高岡との再タッグを笑顔で振り返っていた。(取材・文:名鹿祥史)

『映画 深夜食堂』は公開中