アップルの今年前半の目玉は新型MacBook Air この新型MacBook Airの価格は円高にどう影響したのか【デジ通】


既報の通りアップルが2013年のWWDCで正式に発表したハードウェアはMacBook Airのみである。MacBook Airのみ発表日から購入可能であったので“正式に発表”という言葉を、あえて使っている。

なぜならハードウェアの新製品としてMac Proも発表されていたのだが、この製品の発売はまだ先で、スペック等の紹介のみである。買えないので、唯一買えるMacBook Airだけを正式発表と表現したわけだ。個人的に期待していたMacBook ProのHaswell化のアップデートもなく、iPhone 5SやiPad miniといった新端末もなかった。

ここのところ急激に円高が進み1ドル95円台で推移している。先日、急激な値上げを行ったアップルだがMacBook Airの価格決定にどういった影響があったのかチェックしてみよう。

今回のMacBook Airは2012年6月以来、1年ぶりのアップデートとなる。アメリカでの最廉価モデルが999ドルなのは変わらないが、上位モデルが1,399ドルから1,299ドルへと値下げされている。旧モデルは当時の為替が1ドル80円程度の所、1ドル85円程度で日本の価格が決定されていた。今回は実際の為替が当時より1ドルあたり10円ほど円高の95円程度になっているので、単純に考えると1割前後は値上がりするはずだ。

しかし、日本での価格が上がったのはSSDの容量が強化され、アメリカでの価格も上がった11インチモデルのみだけで、アメリカでの価格が下がった13インチモデルの価格は日本では据え置きとなっている。



アメリカでの最廉価モデルの価格は11インチモデルの999ドルだが、日本での価格は88,800円から98,800円になっている。この価格は旧モデルの128GBモデルと同じだ。この11インチモデルはSSDの容量が向上したためだ。最廉価モデルで64GBが128GBになるなどストレージが倍増しており、価格は上がったものの実用度も増したことを考えると相殺されていると見ることができる。

なお13インチモデルは、SSDの容量などは旧モデルと同等でアメリカでの価格が100ドル下がった。これにより、日本での価格は据え置きとなっている。アメリカでの価格と為替が相殺された形になっている。

今回の為替は1ドルあたり95円程度で計算されているので、実際の相場とほぼ同じレベルと考えていい。SSDの容量向上以外にも、バッテリー駆動時間の大幅な向上などもあり、様々な面から見て、今回の価格設定は、極めて妥当なところだろう。

しかし、その一方で他のMacハードウェアは、新型MacBook Airの発表翌日となる6月12日に価格が改定された。新型MacBook Airの為替1ドル95円程度の設定で改定されており、おおよそ1割程度値上がりしている。新型MacBook Airは妥当な値段に対して、アップデートされていない旧機種の価格が1割上がっているのは、何だか釈然としないがHaswell化したMacBook Airは、価格的にもおススメな製品と言える。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

2013年WWDCキーノート
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