プロ野球は2週に渡って土曜、日曜の6試合すべてデーゲームで開催された。開幕から3節を終了したが、計6日間あった土曜、日曜。オールデーゲームでなかったのは開幕2日目の3月30日(土)、東京ドームで行われた読売ジャイアンツ・広島東洋カープの18時開始の1試合だけだった。その他の35試合の開始予定は13時または14時。夕方には、ほとんどが終わってしまい、プロ野球ファンには何とも寂しい夜となっている。

1  その後の日程も表のように六大学開催の神宮球場や移動日などの関係でナイトゲームがとびとびであるものの、開始の多くが13時または14時だ。一方、原則毎週土曜日に開催されているJリーグ(J1)の開始時間は見事にずらしている。7月から8月の猛暑の中ではオールナイターとなっているが、5月までは13時ないし14時からさみだれ式になっており、10月までは19時開始は少なくとも1試合行うような日程となっている。また、最終週以外は時間をずらしているのが特徴だ。同時間帯に数試合重なるケースはあるものの。サッカーファンなら昼の時間帯から夜まで1日中J1の試合をテレビ観戦出来るわけだ。

 プロ野球もかつては巨人戦だけはテレビ中継の関係でほとんどがナイトゲームという時代があったが、高視聴率が望めなくなって巨人戦のデーゲームが多くなってしまった。もちろん、観戦するファンにとってデーゲームは喜ばしいことは分かっている。ただし、プロ野球全体の注目度アップを少しでも狙うのなら、開始時間をずらす事を進言したい。プロ野球セットというCS中継に契約しているファンは多いと聞いている。そんなファンは、自らが応援する球団の試合だけでなく、他のカードへの興味も持っているのは間違いない。ほとんど同じ時間帯で行われると見られないファンも、薄暮試合を増やすなど時間をずらせば多くの試合を視聴できる。

 プロ野球各球団のそれぞれの思惑もあるだろうが、日程作製の営業者会議の際にリーダーシップを執る人物が必要となる。米大リーグに精通している加藤良三元米国大使。少しでも良かれと思う策はどしどし口を挟んで欲しい。全体を考慮して動くことが日本プロ野球で一番欠けているところなのだから。