能年玲奈の熱血バンド少女時代「血が出るほど練習を…」

写真拡大

「正直、ギターのテクニックはまだまだでしたが、とにかくまじめ。メンバーのなかでもいちばん一生懸命練習していたのが、彼女でした。ひとり早くやってきては、黙々と練習していました」と語るのは、能年玲奈(19)の恩師・立石徹也さん(47)だ。

初回視聴率20.1%と好発進を切ったNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』。その原動力となっているのは、海女役を体当たりで演じているヒロインの能年だろう。彼女の魅力の裏には、地元・兵庫県での中学時代の熱い思い出があった――。

実は彼女、中学校時代に同年代の女子6人でガールズバンド『natural』を結成している。音楽に夢中になった彼女のギターの腕前は、メキメキ上達していったという。何事にも真剣に挑む姿勢は、当時から変わっていないようだ。

そんな彼女に公民館でギターを教えていたのが立石さんだった。バンド内には能年よりもギターの上手なコがいたため、彼女はサイドギターを担当することが多かったという。だが、立石さんはこう檄を飛ばした。「誰でも弾けない壁にぶつかることはある。けど、そこでやめるか練習を続けるかで差が出てくるんや!」

難しいパートを何度も練習し、手の皮がボロボロになることもあった。中学2年のころにはバンドが解散してしまうことも。それでも、彼女の熱が冷めることはなかった。友人のA子さんに妹、そして妹の友人に呼びかけ新バンド『Z!pper』を結成したのだ。「みんな指が血まみれになるほど必死に練習していました。他のコにばかり負担をかけられないと、ボーカル練習もするようになっていました」(同じく指導に当たっていた太田雅巳さん)

全身全霊でバンドに打ち込んだ能年。その陰には、ある思いがあったようだ。A子さんの母親はこう打ち明ける。「13歳からモデル活動を始めていた彼女は、卒業と同時に東京に行くと決めていたみたいです。地元の友だちとはもうすぐ別れないといけないということをよくわかっていたんだと思います。だから、卒業までに『私たちはこれをやったんだ』という何かが欲しかったんじゃないでしょうか。芸能人になってからでは作ることができない普通の女の子としての思い出を、彼女は友だちと作っていたんだと思います」

そして卒業と同時に16歳で上京していった能年。地元での沢山の思い出が、今の彼女を支えているようだ。