真のマリオ・バロテッリは、一定時間しか続かなかった。彼らはうまく用意をした。インテリスタが陣取るクルヴァ・ノルドが中立を勧めたにもかかわらず、サン・シーロで地獄に出会うことは分かっていた。インテルで3度のダービーを戦ったスーペルマリオは、ミランの選手としてミラノダービーの舞台に立った。

最初は良い動きだった。少なくとも3度はゴールに近づいたのだ。最初のチャンスは15分。ボレーで打てるボールをペナルティーエリア内でトラップし、その際に足を滑らせてしまった。次のチャンスでは、インテルGKサミル・ハンダノビッチが見事だった。バロテッリの強烈なヘディングシュートは、ハンダノビッチの見事なセーブに阻まれた。3度目のチャンスはその2分後。スライディングしながら合わせたが、あまりにもハンダノビッチの正面に飛んでしまい、簡単にキャッチされた。

そして、そこからだ。マリオはゴールマウスに向かうと、持てる力のすべてでゴールポストを蹴った。最初の30分間でたまった緊張を放出するかのように。インテルサポーターの継続的なブーイングや横断幕、そしてバロテッリがクルヴァ・ノルドに向かって攻め始めた後半の開始時に爆発した侮辱的チャントで、彼は厳しく精神力が試された。

「特別な夜」はさらに、インテルサポーターがバナナを投げ始めたことで悪化する。マリオは口に指をあて、彼らを黙らせようとした。それから一つ、ひどいジェスチャーが飛び出し、少なくとも精神的にはそこで試合が終わってしまった。

インテルMFエセキエル・スケロットのように、ダービーでの“デビュー”でゴールを奪うことはできなかった。アンドリー・シェフチェンコやカカーのようにはいかなかった。

それでも、マッシミリアーノ・アッレグリ監督は「彼は22歳の若者だ。チャンス? ハンダノビッチが素晴らしいセーブをした。ほかの2つの場面では、彼がもっとうまくやれただろうね」と話している。