15日のスポーツ新聞の片隅に、プロ野球の実行委員会で来季も交流戦が各チーム24試合行われることが決まった、との記事。昨年の1試合平均観客数は、交流戦としては7年目で初めて前年割れの2万6386人となって、やや鮮度が落ちた感があるのに、評判の悪い同一カード2連戦システムを来季も踏襲するというのだ。スポンサーとの兼ね合いもあるだろうが、2連戦の飛び石日程に加え、雨天予備日を始まる前に2日間、最後に梅雨時を考慮して4日間も設けている。プロ野球の興業として馬鹿げたこの日程を変更しようとしない日本野球機構には、ほとほと呆れる。

 毎年書いているが、プロ野球で通常行っている3連戦システムとし、どちらかの本拠地で1カードだけの18試合にするべきだろう。これなら本拠地のファン にとって2年に1度しか見られないという飢餓感を募らせることが出来る。パ・リーグから不満の出そうな依然集客力のある読売ジャイアンツと阪神タイガース のカードは1年ごとにすればいい。また、2試合制よりも移動交通費が減らせる。交流戦という鮮度を保ちたいのならこれくらいのシステム変更は必要ではない だろうか。なお、同一リーグとの試合数は従来通り24試合総当たりの計138試合制にすればいい。

 今年は何故か、日程に関して気にかかることが多い。一つは昨年から設けられた東日本大震災による試合開始から3時間半を越えて延長戦の新しいイニングに 入らないという試合協定事項。時間を見据えながら、引き延ばしをするチームも見られる。これは当該球団を責めるよりも、そんなシステムにした機構側が一番 の問題だ。もし、来季も同様な時間制限を設けるのなら、ナイトゲームはともかくデーゲームに関しては一昨年までの延長12回とするべきだ。今年のセ・リー グは早くも13試合引き分けがあり、1982年同じセ・リーグの38試合を越えるペースだ。まだ明るい時間帯で3時間半経ったからといって、試合終了とい うのは味気ない。

 米国は来季、ヒューストン・アストロズがア・リーグ西地区に移転し6地区すべて5球団制となり、毎日どこかで交流戦が行われているという大変革を予定している。4大プロスポーツの中での、ファンにとってより良いシステムを模索している。

 15日は序盤戦の観客動員が発表。両リーグとも昨年より厳しい数字となっている。16日から始まる交流戦。観客動員が減るようなら来季の試合運営システムも見直すべきだと思う。