皆さんは外国人というとどんなイメージを持つだろうか?
即戦力。ホームラン王。大砲。いきなりクリーンアップ。
とにかく過大な期待を持って迎えられることは間違いない。

そんな中、1987年に入団したタイラー・バン・バークレオは直ぐの活躍を期待しない、入団してから育成していこうという今までに無い形の入団となった男である。
この入団ケースは当時全くもって革新的であった。

何しろこの頃はメジャーリーグの球団が秋口に遊び半分で日本にやって来て1軍半の選手が中心で親善試合を行い、ガチンコ勝負で挑む日本オールスター軍を片手でやっつけていた時代である。
外国人はマイナーでちょっと実績のあるロートル選手を獲得して、いきなり4番に据えるパターンばかりだったのに
バークレオは最初からレギュラー枠は与えない。
じっくり育てていく。
という日本で初めての外国人選手であった。
実際1年目はずっと2軍で鍛えて
2年目のシーズン途中から1軍に上がった。
変化球にはあまり強くなく打率も2割7分に届かなかったが
1988年には38本のホームランをかっ飛ばし
クリーンナップの一翼を担った。
この成功は、これからの外国人獲得方法だと先駆けでは?と思われた。
しかしながら翌年、変化球攻めに苦しむと首脳陣はカリブの怪人・デストラーデで試合に起用していった。
育てるはずの外国人・バークレオは他の助っ人外国人と同じようにポイ捨ての様に広島カープにトレードに出されてしまった。
もし彼が日本人選手であったなら、絶対に出場の機会はあっただろうし
トレードや解雇も無かったはずだ。
結局、外国人の獲得方法は即戦力型に戻ってしまった。
近年・日本プロ野球では育成枠入団の制度が始まった。
これから我が球団でも外国人でもバークレオの様に育成枠での獲得を目指してみたらどうであろうか?


日本での成績 225試合 打率.239 ホームラン55本 打点128


余談ではあるがデーブ大久保こと大久保 博元とは大変仲がよく
バークレオが和式便所の使い方が解からないと訴えると
デーブが実演してみせた。という逸話が残っている。