『SHAME -シェイム-』(C)2011 New Amsterdam Film Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute

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 激しいセックス描写により、アメリカでは最も厳しい上映規制NC-17(17歳以下の鑑賞が全面的に禁止)というレーティングがつけられた『SHAME』が紆余曲折の末、邦題を『SHAME -シェイム-』として日本公開が決定した。
 
 本作は、12月2日に全米で公開されると、映画祭での受賞や海外での評価など前評判の高さから、限定公開にも関わらず、あのアカデミー賞作品賞作品『スラムドッグ・ミリオネア』と肩を並べる動員。予想を上回るヒットを飛ばしている。公開3日の1館あたりの興行成績は、36,118ドルとなっている。『スラムドッグ・ミリオネア』は36,002ドルだった。

 ただし、本作のセックス描写が激し過ぎるために、日本では映画倫理委員会のつける最も厳しいとされる「R-18+(17歳以下の鑑賞禁止)」のレイティングさえつけられない「RC(Refused Classiication区分適用外)」の作品とされた。つまり「日本の映画館では上映できない」という判断がくだされたのだ。本編内の多数の箇所を修正することになり、映像アーティストでもある監督との交渉が難航。入念な刷り合わせと、配給元や海外セラーの説得により、なんとか公開が決定した。

 修正に関してスティーヴ・マックイーン監督は「ヘアーの部分などをぼかしたりしなければならなかったんだ。日本で上映に問題があるようだから。一体僕に何が言えると思う?日本の観客に映画をみてもらいたいからね。もしもノーと言ったらその機会がなくなるわけだし。ヘアー部分がすこしぼやけるくらいなら、と 飲むしかなかったよ。映画を切ったりという必要があるのなら話は変わってくるんだけど、とにかく日本の皆さんに観てもらうということがとても重要だと思うから、仕方ない。呑むしかないからね。」とコメントしている。若干、不満そうではあるが、日本公開が実現できたことは何よりである。

 本作の主人公を演じるのは、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のマイケル・ファスベンダー。共演は『17歳の肖像』の演技でアカデミー主演女優賞にノミネートされ、“オードリー・ヘップバーンの再来”と言われたキャリー・マリガン。恋愛中毒でリストカット癖のある妹役で、今までのイメージを覆す大胆なヌードを披露する。日本公開に「待った」がかかった濡れ場がどんなものなのか興味深いところである。

 『SHAME -シェイム-』は、2012年3月10日シネクイント、シネマスクエアとうきゅう、他
全国順次公開。

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