大ヒットアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のテレビアニメ3期の制作が始まった、などとネットで大騒ぎになっている。きっかけは主人公ハルヒ役の人気声優、平野綾さんが「ツイッター」で、東京新宿の花園神社に行き「ヒット祈願をしてきた」とつぶやいたからだ。

「ハルヒ」テレビアニメ3期制作の噂は今年の6月にも出ていた。結局デマだったことがわかったが、今度こそは本当だと期待するファンが多い。しかし、問題の平野さんの「ツイッター」には「ハルヒ」の文字は出ていない。本当に3期は実現するのだろうか。

「ぬふふふ。何の作品かは秘密ですっ!」

「ハルヒ」の原作は角川書店のライトノベルで(作・谷川流、イラスト・いとうのいぢ)、03年6月に第1巻が発売され、シリーズ10巻の累計販売部数は800万部を超えたと言われている。アニメは1期が06年、2期は09年に放送。劇場版は10年2月に公開された。1期放送以降、関連グッズもバカ売れし社会現象となり、エンディング曲のダンスは世界中に広がって、踊った映像が「ユーチューブ」に次々とアッされることになった。

アニメの2期は1期の約3年後に放送されたこともあり、2期から3年後の2012年に3期が来るのではないか、といった思いがファンに根強くある。角川書店は11年6月に「ハルヒ」の特設サイトを開設し、ファン達の「願い」のメッセージを募集した。最終的に15498件の「願い」が集まり、こうした願いに応える発表を、11年7月7日に行うと告知した。

3期に関するものだろうという期待が大きく膨らんだが、発表されたのは、寄せられた願いを仙台の七夕祭りに届ける、ということと、ライトノベル「涼宮ハルヒの驚愕」が有料でネット配信される、という内容で、ファン達は肩すかしを食わされた。

そして11年11月28日、ハルヒ役の平野さんが「ツイッター」で

「今からある場所であることをします。ん〜この話、いつ解禁できるのだろうか」

とつぶやいたため、何が起こるのかとネットではちょっとした騒動になり

「昨日行ったばかりの花園神社で、『ある作品』のお祓いをしてました!ぬふふふ。何の作品かは秘密ですっ!」

と報告した。続けて、お祓いというよりも「ヒット祈願です」と修正した。

角川書店「ハルヒ3期の放送の予定はありません」

するとネットでは、「涼宮ハルヒの憂鬱の3期決定!!!」「主演の平野綾が情報を流出!!!」などと大騒ぎになった。ネットの掲示板には

「うおおおお俺たちのはるひいいいいい」
「キタキタキタキターーーー!!!マジで言ってんのかよ!楽しみすぎるわ」
「ハルヒ3期なら見るしBluも買う、とにかく何かしらやって欲しい」

などという書き込みが大量に出た。

ただし、

「いったいこれで何度目のガセネタだよ!?」

といった冷めた感想を述べる人もいる。

実際、平野さんは「ツイッター」で「ハルヒ」だということは一切書いていない。騒いでいる人たちも、特別な情報や根拠を持っているわけではないようだ。

平野さんの所属事務所グリック(grick)に問い合わせてみたところ、平野さんの「ツイッター」での発言が「ハルヒ」の3期だと騒がれていることは知っているが

「担当者が不在のため、平野のツイッターに関して分かる者がおりません」

ということだった。

角川書店の担当者に話を聞いてみたが、取材に応えることはできない、としたうえで、「ハルヒ」の3期を放送する予定はない、ということだった。


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