「メリアの和解」――そんなタイトルがつけられることになるかもしれない。ドイツ・ワールドカップ決勝での有名な頭突き事件から4年。元フランス代表のジネディーヌ・ジダン氏がインテルDFマルコ・マテラッツィと和解したという。スペイン『マルカ』が報じた。

チャンピオンズリーグでミランと対戦したレアル・マドリーとともに、ミラノへやってきたジダン氏。チームが宿泊したホテル「メリア」のホールで彼が偶然出会ったのが、昨季までインテルを率いた友人、ジョゼ・モウリーニョ監督に会うためにホテルを訪れていたマテラッツィだった。

『マルカ』によると、ジダン氏とマテラッツィはお互いがいることに気がつくと、冷たくあいさつをしてから話し始めたという。最初はよそよそしい口調だったが、徐々に雰囲気が良くなり、最後には穏やかなムードになったそうだ。『マルカ』は、2人が「熱い」抱擁をかわしたとし、「過去は忘れられた」と伝えている。

一方、マテラッツィは自らのサイト上で、モウリーニョ監督へのあいさつについて次のように語った。

「昨日、モウリーニョと再び抱き合うことができて、すごくうれしかった。そして同じようにうれしかったのが、その後で彼が自分にブーイングするミランファンに対し、3本の指を見せたことだ。昨年、オレたちが彼と一緒に獲得したタイトルの数と同じ『3』だよ」

「モラッティ会長は今日、彼のジェスチャーが『適切だった』と言っていたけど、オレは彼を見たときにそれ以上のものを感じたね。『いつものように、ジョゼは燃えたぎっているな』ってことさ。彼は試合中も試合後も勇気を見せた」

「いつものモウリーニョだよ。うまくいかないときは、DFを下げてFWを入れることを迷わない彼だ。いつもうまくいくわけじゃないだろう。でも、昨日のミラン戦では報われた。彼はきっと運なんて言わないだろうけど、その運は勇敢な人を、偉大な指揮官を助けるものだからさ…」

マテラッツィはジダン氏のことにまったく触れていない。果たして、本当に過去は忘れ去られたのだろうか?