【J特】Jリーグを観にいく方法〜FC東京選手紹介編〜
ワールドカップも決勝を残すだけになり、水曜日の未消化分からJリーグが再開。FC東京も今度の土曜日にはホーム味スタに神戸を迎え、リーグ戦が再開します。中断期間はワールドカップこそあったものの、Jリーグのない生活に物足りなさを感じていましたが、試合が近づくにつれて楽しみで仕方ありません。そこでリーグ戦再開に向けて「Jリーグ2010特命PR部」にも入部して、「Jリーグを観にいく方法」(on-side)というエントリーや、FC東京サポのkoさんの「Jリーグを観にいく方法〜FC東京編〜」(むーびんぐふっとぼーる)というエントリーに刺激を受けて、FC東京の選手紹介編を作ろうと思いました。
こういったエントリーにあるように、試合を見に行くまでのハードルをいかに下げるかが最初のポイントですが、実際に試合に観に行くなら、何も予備知識がないまま試合を見に行くよりも、どんな選手がどこにいるのかある程度分かった方が、より試合を楽しめるのは言うまでもありません。写真が掲載できなかったのが残念ですが、代わりにオフィシャルページへのリンクを付けました。このエントリーが簡単な選手の把握、試合観戦の助けになれば幸いです。
まずは基本となる布陣予想図。
(さっかりんの作戦ボードをベースに作成しました)
リーグ戦が再開されれば、状況に応じて選手の起用・布陣が変わってくる可能性もありますが、当ブログでは毎回試合前に各試合ごとの状況を踏まえ、相手チームの分析を含めた試合のポイントを掲載しています。そちらも合わせてご参照いただければと思います。
下記が監督と各ポジションごとの選手紹介になります。名前の前にあるのが背番号、名前・年齢の後が身長・体重、中断前までのリーグ戦出場試合数、出場時間、得点数になります(GKは失点数)。並びは出場時間数になっています。
【監督】
城福浩(ジョウフクヒロシ 49歳)
チーム設立当初から育成部門統括者としてチームに携わり、在籍したまま日本サッカー協会に出向しU-17代表監督なども歴任後、08年FC東京の監督に就任。ムービングフットボールを掲げたチームを牽引し、勝利に近づくために冷静な分析を重ねる一方でモチベーターとして選手を盛り上げ、試合でもピッチそばに立ってチームを叱咤、微妙なプレーには声高に抗議するなど熱いハートを持った指揮官。得点を挙げた時の激しいガッツポーズは必見。
【GK】
20権田修一(ゴンダシュウイチ 21歳)187cm 83kg 12試合(1080分)出場11失点
下部組織出身。素早い反応、クロスボールの処理に長けるチームの守護神。09年にはリーグタイ記録となる15完封を記録し、今季もリーグ戦12試合で5完封。まだ若いが下の年代代表では主将を務めるなど国際経験も豊富で、09年12月にはA代表に招集され、アジアカップ最終予選・イエメン代表戦で先発出場を果たした将来を嘱望されるGK。
1塩田仁史(シオタヒトシ 29歳) 185cm 80kg 0試合出場0失点
昨年開幕前の虫垂炎の悪化により、シーズン半分を棒に振ったがそれも完治。至近距離でのシュートに対して抜群の反応を見せ、熱いハートで味方を鼓舞し、ゴールを死守するGK。
21阿部伸行(アベノブユキ 26歳) 185cm 77kg 0試合出場0失点
下部組織出身で、大学経由という形でチームに入団した初めてのGK。恵まれた体躯とアグレッシブに前に飛び出す積極的な守備が持ち味で、なかなか出場機会はないがひたむきな姿勢で練習に取り組みチームを支える。
【DF】
6今野泰幸(コンノヤスユキ 27歳) 178cm 73kg 12試合(1080分)出場3得点
南アフリカワールドカップにも選出された日本代表。ボランチが本職でCB・SBもこなすユーティリティープレーヤーだが、チームでは昨季途中よりCBに専念。読みと的確なポジショニングを活かしたボール奪取やカバーリング、低い位置から組み立てるビルドアップで、城福監督をして「日本でトップ・オブ・センターバック」と言わしめた。ここぞという時にチームを救う印象的な得点も多い。代表帰国時に岡田監督に突然指名され笑いを取ったが、チームではシャイな性格が災いしてか、残念ながら派手なパフォーマンスを見せることは少なく、サポーターから本領発揮を期待されている。
2徳永悠平(トクナガユウヘイ 26歳) 180cm 76kg 12試合(1080分)出場0得点
現在はチーム事情でボランチを務めるが、人に強い守備、縦への速いドリブル突破など身体能力の高さを活かしたプレーが魅力のSB。本職の右SBだけでなく左SB、CBやサイドハーフもこなすユーティリティプレーヤーで、今季リーグ戦はゲームキャプテンとしてチームを引っ張り、これまでフルタイム出場を続ける日本代表候補。
3森重真人(モリシゲマサト 23歳) 180cm 72kg 11試合(939分)出場1得点
今季大分より新加入。読みの鋭さ、高い身体能力を活かし、身体を張った守備で1対1に絶対的な強さを見せる存在感があるDFリーダー。サイドチェンジやFWに当てるボールといったビルドアップに長け、正確なフィードや攻撃参加でゲームを組み立て、打点の高いヘッドでセットプレー時にはゴールも狙う。
17キムヨングン(20歳) 186cm 74kg 9試合(636分)出場 0得点
今季韓国・全州大より新加入。フットサルで培った足元の技術は高く、その左足から放たされる強力なキックで精度の高いフィードだけでなく、やや長距離のFKでは直接ゴールも狙う。現在は左SBで起用されることが多く、的確なサイドチェンジなどでチャンスを作り出しているが、本職はCB。U-21韓国代表。
33椋原健太(ムクハラケンタ 21歳) 172cm 64kg 6試合(428分)出場 0得点
下部組織出身。主に右SBとして起用されることが多く、その1対1の粘り強い守備では、容貌に似合わない激しい守備で相手を封殺。城福監督に全幅の信頼を置かれている。豊富な運動量を活かして前にスペースにある時のタイミングの良い攻撃参加もあり、高さはないものの下部組織時代はCBや左SBも務めた。
15平松大志(ヒラマツタイシ 27歳) 176cm 70kg 1試合(90分)出場0得点
身長はさほどでもないが、驚異的なジャンプ力やスピード、フィジカルといった高い身体能力を活かしたマンマークで相手を封殺するCB。周囲との連携も長け、ラインを統率することのできるムードメーカー。4月の練習試合でアキレス腱を断裂。全治6ヶ月と診断され、復帰を目指しリハビリ中。
4高橋秀人(タカハシヒデト 22歳) 182cm 74kg 0試合出場0得点
強化指定を経て今季東京学芸大より加入。精度の高いフィードと、的確な状況判断で、最終ラインをコントロールし、FWに当てるフィード、ボールを前に運ぶ能力に長けたプレーヤーでボランチ・CBをこなす。ナビスコ杯新潟戦でデビュー、続く仙台戦でも試合出場を果たした。
25平出涼(ヒライデリョウ 19歳) 176cm 69kg 0試合出場 0得点
下部組織出身で今季新加入。まだ出場はないが、スピードを活かした守備だけでなく、足元の技術の高さでビルドアップの起点にもなれる、CB・ボランチを中心に守備的なポジションをこなすユーティリティプレーヤー。
【MF】
18石川直宏(イシカワナオヒロ 29歳) 175cm 69kg 12試合(920分)出場0得点
昨季の大活躍→負傷という困難な状況から見事復活したスピードスター。やや負傷が多いものの、爆発的なスピードを活かしサイドから仕掛けたり、縦に狙うプレーに加え、頻繁にポジションチェンジを行いながら神出鬼没なプレーでゴールも狙う。ビルドアップを重視する東京にあって、攻撃をスピードアップさせるスイッチ役となることが多く、石川のプレーがリズムに乗って来た時、チームの勢いも加速する。
22羽生直剛(ハニュウナオタケ 30歳) 167cm 63kg 12試合(879分)出場1得点
攻守の切り替えを意識するなどゲームの流れを読む力に長け、豊富な運動量でボールを引き出し、動かしていくことでパス回しをスムーズにするチームの潤滑油。目立たないがゴールに直結するプレーも多い。南アフリカワールドカップで活躍したドイツ代表のエジルに顔が似ており、前日本代表監督オシム氏も「プレーもハニューに似ている」と評して話題になった。
8松下年宏(マツシタトシヒロ 27歳) 174cm 70kg 8試合(492分)出場1得点
今季新潟より新加入。二列目に加えてボランチや両SBもこなすユーティリティプレーヤーで、浦和戦では1人少ない状況で二列目→ボランチ→右SBと試合中に3度ポジションを変更した。豊富な運動量を活かしたスペースへの飛び出しとミドルシュートが武器で、精度の高いキックを活かしたプレースキックにも定評がある。赤嶺とは鹿児島実業高校時代の同級生で、二人のホットラインにも期待。
10梶山陽平(カジヤマヨウヘイ 25歳) 180cm 73kg 7試合(348分)出場0得点
下部組織出身。痛めていた左足首の手術と、序盤無理に途中出場した影響で前半戦は欠場も多かったが、8節G大阪戦よりスタメンに復帰。復帰当初はイメージに身体がついていかない印象もあったものの、徐々に復調。屈強のフィジカルと懐の深さを活かしたボールキープ、視野の広さを活かした正確なフィードで中盤の底から攻撃の起点となるチームの中心。時折味方も欺かれる、高いテクニックを活かしたフェイントで相手のタイミングを外す。負傷の影響で打てなかったミドルシュートも解禁された模様で、今後はゴールも期待される。
14中村北斗(ナカムラホクト 25歳) 167cm 69kg 7試合(336分)出場0得点
昨季は負傷もあって思うような働きができなかったものの、今季は徐々に復調。屈強なフィジカルと豊富な運動量を活かし、粘り強い守備だけでなく、積極的にゴール前のプレーにも絡んでゴールをうががう。サイドハーフ、ボランチ、SBをこなすユーティリティプレーヤーで、前半戦は主に二列目の起用が多かったが、後半戦はSBをメインに出場機会をうかがい、無回転のFKでゴールも狙う。
19大竹洋平(オオタケヨウヘイ 21歳) 166cm 63kg 2試合(54分)出場0得点
下部組織出身。高さはないが精度の高い左足のキックとキレのある動きで中盤の起点となり、小回りのきくドリブル、絶妙なスルーパスでゴール前のチャンスを演出する。セットプレーのキッカーも務め、昨季は相手に研究されたこともあってか出場機会が減少したものの、それを克服してナビスコ杯などで徐々に出場機会を増やしてきた。
30ソ・ヨンドク(20歳) 175cm63kg 1試合出場0得点
今季中断期間中に大宮から期限付きで加入した新戦力。昨季途中から加入した大宮では外国籍枠や、今季の監督交代などもあって出場は5試合に留まったが、主に二列目でFWに近い位置でプレーし、豊富な運動量を活かして積極的に仕掛け、ミドルシュートも狙う楽しみな存在。U-21韓国代表ではキム・ヨングンのチームメイトで、U-21代表ではSBも務めている模様。
7米本拓司(ヨネモトタクジ 20歳) 176cm 65kg 0試合出場0得点
ルーキーとして加入した昨季は前半戦途中からいきなりレギュラーに定着、豊富な運動量で攻守に絡み、攻撃の起点として梶山と強力なボランチコンビを形成。昨年優勝したナビスコ杯ではニューヒーロー賞とMVPも獲得。09年12月にはA代表に招集され、アジアカップ最終予選・イエメン代表戦で出場を果たしたが、今年の2月に左膝前十字靱帯損傷および左膝外側半月板損傷と診断され、リハビリからの復帰を目指している。
27田邉草民(タナベソウタン 20歳) 175cm 68kg 0試合出場0得点
地元杉並区の出身で、昨季は卓越したボールコントロール、利き足は右ながら左足を多様する独特なドリブルを武器にルーキーイヤーながら10試合出場を果たした。今季はボランチにコンバートされ、出場機会をうかがう。
28幸野志有人(コウノシュウト 17歳) 179cm 66kg 0試合出場0得点
地元江戸川区出身のJFAアカデミー福島1期生で、今季途中からFC東京に加入。同アカデミーの初のJリーガーとなった。各年代の日本代表にも選出され、U-17ワールドカップにも出場。運動量が豊富で、テンポの良いパス&ムーブに優れたボランチ。強いメンタリティで成長を続ける将来が楽しみな逸材。
【FW】
39大黒将志(オオグロマサシ 30歳) 178cm 73kg 16試合(1403分)出場 12得点
※出場記録はJ2横浜FC在籍時の参考記録
12試合12得点と得点力不足にあえぐ東京に、今季途中で横浜FCより期限付き移籍してきた期待のストライカー。今季所属していたJ2横浜FCでも16試合で12得点を挙げているように、秀逸なオフザボールの動き、高いシュート技術でバリエーション豊富なゴールパターンを持つだけでなく、ドリブル・パスで攻撃の起点にもなる。加入した直後の練習試合から早くもチームメイトの信頼を集め、後半戦東京の反撃のキーマンに期待されている。
13平山相太(ヒラヤマソウタ 25歳) 190cm 85kg 12試合(997分)出場 2得点
190cmの長身、懐の深いキープ力やトラップ、長身選手に見合わぬ足元の技術で前線の起点となり、攻撃のスイッチ役としての役割を担う。今季はFWの柱と期待されながら、ゴールという仕事ではなかなか結果に結びつけることができずにいるが、今季はオフから危機感を持って取り組んだことでコンディション的にも好調を維持しており、後半戦の爆発が期待されている。
11鈴木達也(スズキタツヤ 28歳) 171cm 68kg 7試合(352分)出場 0得点
豊富な運動量とスピードでスペースに抜け出す動きを得意とし、今季は主に途中出場から二列目で積極的な仕掛けを見せ、状況に応じてFWとしてもゴールを狙う。練習熱心で守備意識も高く、自らに課された役割を把握し、高いレベルで役割を全うする。大黒やソ・ヨンドクの加入によってポジション争いが今まで以上に激化し、相当の危機感を持っている模様。
9赤嶺真吾(アカミネシンゴ 27歳) 180cm 77kg 9試合(350分)出場 0得点
流れから消えている時間帯もあるものの、エリア内では一瞬の隙を見逃さずにゴールに繋げる典型的なストライカー。近年は前線からの労を厭わない豊富な運動量や、前線のディフェンスでも労を惜しまず、プレーの幅を広げてきた。磐田戦にめっぽう強く、ここまで6試合8ゴールを挙げ、昨年磐田が完全移籍のオファーを出した。
16リカルジーニョ(21歳) 179cm 73kg 8試合(346分)出場 0得点
今季、アトレチコ パラナエンセより期限付き移籍で加入した新戦力。二列目やFWで起用され、ブラジルで下の年代の代表に選出されてきたように、劣勢にあっても流れに関係なくリズムを作り出せる存在感、スピードを活かしたドリブル、左右両足から繰り出されるシュート力には可能性を感じさせる。前半戦は途中出場が多かったが、後半戦はさらなる活躍を期待したい選手。
24重松健太郎(シゲマツケンタロウ 19歳) 173cm 68kg 8試合(342分)出場 3得点
下部組織出身で今季新加入ながら、4節の大宮戦でデビューを飾り、長友のクロスからヘッドでゴールを挙げ、出場機会を得てここまで3得点。出し手の意図を察知し、思い切りの良いプレーで貪欲にゴールを狙う。無回転のFKにも注目。
ざっくりと書いた選手紹介ですが、少しでも観戦の助けになればと思い、作成してみました。ワールドカップで大活躍した長友選手は、残念ながらこの中断期間中に移籍してしまうことになりそうですが、彼以外にもチームには熱いプレーを見せる選手、面白い選手がたくさんいる若いチームです。中断明けのJリーグを、そしてFC東京のムービングフットボールをスタジアムに来て、一度自分の目で見てみてください!話に聞いているだけではわからない、TVで見ているだけではわからない、その魅力をきっと感じることができるはずです。
・記事をブログで読む
まずは基本となる布陣予想図。
(さっかりんの作戦ボードをベースに作成しました)
リーグ戦が再開されれば、状況に応じて選手の起用・布陣が変わってくる可能性もありますが、当ブログでは毎回試合前に各試合ごとの状況を踏まえ、相手チームの分析を含めた試合のポイントを掲載しています。そちらも合わせてご参照いただければと思います。
下記が監督と各ポジションごとの選手紹介になります。名前の前にあるのが背番号、名前・年齢の後が身長・体重、中断前までのリーグ戦出場試合数、出場時間、得点数になります(GKは失点数)。並びは出場時間数になっています。
【監督】
城福浩(ジョウフクヒロシ 49歳)
チーム設立当初から育成部門統括者としてチームに携わり、在籍したまま日本サッカー協会に出向しU-17代表監督なども歴任後、08年FC東京の監督に就任。ムービングフットボールを掲げたチームを牽引し、勝利に近づくために冷静な分析を重ねる一方でモチベーターとして選手を盛り上げ、試合でもピッチそばに立ってチームを叱咤、微妙なプレーには声高に抗議するなど熱いハートを持った指揮官。得点を挙げた時の激しいガッツポーズは必見。
【GK】
20権田修一(ゴンダシュウイチ 21歳)187cm 83kg 12試合(1080分)出場11失点
下部組織出身。素早い反応、クロスボールの処理に長けるチームの守護神。09年にはリーグタイ記録となる15完封を記録し、今季もリーグ戦12試合で5完封。まだ若いが下の年代代表では主将を務めるなど国際経験も豊富で、09年12月にはA代表に招集され、アジアカップ最終予選・イエメン代表戦で先発出場を果たした将来を嘱望されるGK。
1塩田仁史(シオタヒトシ 29歳) 185cm 80kg 0試合出場0失点
昨年開幕前の虫垂炎の悪化により、シーズン半分を棒に振ったがそれも完治。至近距離でのシュートに対して抜群の反応を見せ、熱いハートで味方を鼓舞し、ゴールを死守するGK。
21阿部伸行(アベノブユキ 26歳) 185cm 77kg 0試合出場0失点
下部組織出身で、大学経由という形でチームに入団した初めてのGK。恵まれた体躯とアグレッシブに前に飛び出す積極的な守備が持ち味で、なかなか出場機会はないがひたむきな姿勢で練習に取り組みチームを支える。
【DF】
6今野泰幸(コンノヤスユキ 27歳) 178cm 73kg 12試合(1080分)出場3得点
南アフリカワールドカップにも選出された日本代表。ボランチが本職でCB・SBもこなすユーティリティープレーヤーだが、チームでは昨季途中よりCBに専念。読みと的確なポジショニングを活かしたボール奪取やカバーリング、低い位置から組み立てるビルドアップで、城福監督をして「日本でトップ・オブ・センターバック」と言わしめた。ここぞという時にチームを救う印象的な得点も多い。代表帰国時に岡田監督に突然指名され笑いを取ったが、チームではシャイな性格が災いしてか、残念ながら派手なパフォーマンスを見せることは少なく、サポーターから本領発揮を期待されている。
2徳永悠平(トクナガユウヘイ 26歳) 180cm 76kg 12試合(1080分)出場0得点
現在はチーム事情でボランチを務めるが、人に強い守備、縦への速いドリブル突破など身体能力の高さを活かしたプレーが魅力のSB。本職の右SBだけでなく左SB、CBやサイドハーフもこなすユーティリティプレーヤーで、今季リーグ戦はゲームキャプテンとしてチームを引っ張り、これまでフルタイム出場を続ける日本代表候補。
3森重真人(モリシゲマサト 23歳) 180cm 72kg 11試合(939分)出場1得点
今季大分より新加入。読みの鋭さ、高い身体能力を活かし、身体を張った守備で1対1に絶対的な強さを見せる存在感があるDFリーダー。サイドチェンジやFWに当てるボールといったビルドアップに長け、正確なフィードや攻撃参加でゲームを組み立て、打点の高いヘッドでセットプレー時にはゴールも狙う。
17キムヨングン(20歳) 186cm 74kg 9試合(636分)出場 0得点
今季韓国・全州大より新加入。フットサルで培った足元の技術は高く、その左足から放たされる強力なキックで精度の高いフィードだけでなく、やや長距離のFKでは直接ゴールも狙う。現在は左SBで起用されることが多く、的確なサイドチェンジなどでチャンスを作り出しているが、本職はCB。U-21韓国代表。
33椋原健太(ムクハラケンタ 21歳) 172cm 64kg 6試合(428分)出場 0得点
下部組織出身。主に右SBとして起用されることが多く、その1対1の粘り強い守備では、容貌に似合わない激しい守備で相手を封殺。城福監督に全幅の信頼を置かれている。豊富な運動量を活かして前にスペースにある時のタイミングの良い攻撃参加もあり、高さはないものの下部組織時代はCBや左SBも務めた。
15平松大志(ヒラマツタイシ 27歳) 176cm 70kg 1試合(90分)出場0得点
身長はさほどでもないが、驚異的なジャンプ力やスピード、フィジカルといった高い身体能力を活かしたマンマークで相手を封殺するCB。周囲との連携も長け、ラインを統率することのできるムードメーカー。4月の練習試合でアキレス腱を断裂。全治6ヶ月と診断され、復帰を目指しリハビリ中。
4高橋秀人(タカハシヒデト 22歳) 182cm 74kg 0試合出場0得点
強化指定を経て今季東京学芸大より加入。精度の高いフィードと、的確な状況判断で、最終ラインをコントロールし、FWに当てるフィード、ボールを前に運ぶ能力に長けたプレーヤーでボランチ・CBをこなす。ナビスコ杯新潟戦でデビュー、続く仙台戦でも試合出場を果たした。
25平出涼(ヒライデリョウ 19歳) 176cm 69kg 0試合出場 0得点
下部組織出身で今季新加入。まだ出場はないが、スピードを活かした守備だけでなく、足元の技術の高さでビルドアップの起点にもなれる、CB・ボランチを中心に守備的なポジションをこなすユーティリティプレーヤー。
【MF】
18石川直宏(イシカワナオヒロ 29歳) 175cm 69kg 12試合(920分)出場0得点
昨季の大活躍→負傷という困難な状況から見事復活したスピードスター。やや負傷が多いものの、爆発的なスピードを活かしサイドから仕掛けたり、縦に狙うプレーに加え、頻繁にポジションチェンジを行いながら神出鬼没なプレーでゴールも狙う。ビルドアップを重視する東京にあって、攻撃をスピードアップさせるスイッチ役となることが多く、石川のプレーがリズムに乗って来た時、チームの勢いも加速する。
22羽生直剛(ハニュウナオタケ 30歳) 167cm 63kg 12試合(879分)出場1得点
攻守の切り替えを意識するなどゲームの流れを読む力に長け、豊富な運動量でボールを引き出し、動かしていくことでパス回しをスムーズにするチームの潤滑油。目立たないがゴールに直結するプレーも多い。南アフリカワールドカップで活躍したドイツ代表のエジルに顔が似ており、前日本代表監督オシム氏も「プレーもハニューに似ている」と評して話題になった。
8松下年宏(マツシタトシヒロ 27歳) 174cm 70kg 8試合(492分)出場1得点
今季新潟より新加入。二列目に加えてボランチや両SBもこなすユーティリティプレーヤーで、浦和戦では1人少ない状況で二列目→ボランチ→右SBと試合中に3度ポジションを変更した。豊富な運動量を活かしたスペースへの飛び出しとミドルシュートが武器で、精度の高いキックを活かしたプレースキックにも定評がある。赤嶺とは鹿児島実業高校時代の同級生で、二人のホットラインにも期待。
10梶山陽平(カジヤマヨウヘイ 25歳) 180cm 73kg 7試合(348分)出場0得点
下部組織出身。痛めていた左足首の手術と、序盤無理に途中出場した影響で前半戦は欠場も多かったが、8節G大阪戦よりスタメンに復帰。復帰当初はイメージに身体がついていかない印象もあったものの、徐々に復調。屈強のフィジカルと懐の深さを活かしたボールキープ、視野の広さを活かした正確なフィードで中盤の底から攻撃の起点となるチームの中心。時折味方も欺かれる、高いテクニックを活かしたフェイントで相手のタイミングを外す。負傷の影響で打てなかったミドルシュートも解禁された模様で、今後はゴールも期待される。
14中村北斗(ナカムラホクト 25歳) 167cm 69kg 7試合(336分)出場0得点
昨季は負傷もあって思うような働きができなかったものの、今季は徐々に復調。屈強なフィジカルと豊富な運動量を活かし、粘り強い守備だけでなく、積極的にゴール前のプレーにも絡んでゴールをうががう。サイドハーフ、ボランチ、SBをこなすユーティリティプレーヤーで、前半戦は主に二列目の起用が多かったが、後半戦はSBをメインに出場機会をうかがい、無回転のFKでゴールも狙う。
19大竹洋平(オオタケヨウヘイ 21歳) 166cm 63kg 2試合(54分)出場0得点
下部組織出身。高さはないが精度の高い左足のキックとキレのある動きで中盤の起点となり、小回りのきくドリブル、絶妙なスルーパスでゴール前のチャンスを演出する。セットプレーのキッカーも務め、昨季は相手に研究されたこともあってか出場機会が減少したものの、それを克服してナビスコ杯などで徐々に出場機会を増やしてきた。
30ソ・ヨンドク(20歳) 175cm63kg 1試合出場0得点
今季中断期間中に大宮から期限付きで加入した新戦力。昨季途中から加入した大宮では外国籍枠や、今季の監督交代などもあって出場は5試合に留まったが、主に二列目でFWに近い位置でプレーし、豊富な運動量を活かして積極的に仕掛け、ミドルシュートも狙う楽しみな存在。U-21韓国代表ではキム・ヨングンのチームメイトで、U-21代表ではSBも務めている模様。
7米本拓司(ヨネモトタクジ 20歳) 176cm 65kg 0試合出場0得点
ルーキーとして加入した昨季は前半戦途中からいきなりレギュラーに定着、豊富な運動量で攻守に絡み、攻撃の起点として梶山と強力なボランチコンビを形成。昨年優勝したナビスコ杯ではニューヒーロー賞とMVPも獲得。09年12月にはA代表に招集され、アジアカップ最終予選・イエメン代表戦で出場を果たしたが、今年の2月に左膝前十字靱帯損傷および左膝外側半月板損傷と診断され、リハビリからの復帰を目指している。
27田邉草民(タナベソウタン 20歳) 175cm 68kg 0試合出場0得点
地元杉並区の出身で、昨季は卓越したボールコントロール、利き足は右ながら左足を多様する独特なドリブルを武器にルーキーイヤーながら10試合出場を果たした。今季はボランチにコンバートされ、出場機会をうかがう。
28幸野志有人(コウノシュウト 17歳) 179cm 66kg 0試合出場0得点
地元江戸川区出身のJFAアカデミー福島1期生で、今季途中からFC東京に加入。同アカデミーの初のJリーガーとなった。各年代の日本代表にも選出され、U-17ワールドカップにも出場。運動量が豊富で、テンポの良いパス&ムーブに優れたボランチ。強いメンタリティで成長を続ける将来が楽しみな逸材。
【FW】
39大黒将志(オオグロマサシ 30歳) 178cm 73kg 16試合(1403分)出場 12得点
※出場記録はJ2横浜FC在籍時の参考記録
12試合12得点と得点力不足にあえぐ東京に、今季途中で横浜FCより期限付き移籍してきた期待のストライカー。今季所属していたJ2横浜FCでも16試合で12得点を挙げているように、秀逸なオフザボールの動き、高いシュート技術でバリエーション豊富なゴールパターンを持つだけでなく、ドリブル・パスで攻撃の起点にもなる。加入した直後の練習試合から早くもチームメイトの信頼を集め、後半戦東京の反撃のキーマンに期待されている。
13平山相太(ヒラヤマソウタ 25歳) 190cm 85kg 12試合(997分)出場 2得点
190cmの長身、懐の深いキープ力やトラップ、長身選手に見合わぬ足元の技術で前線の起点となり、攻撃のスイッチ役としての役割を担う。今季はFWの柱と期待されながら、ゴールという仕事ではなかなか結果に結びつけることができずにいるが、今季はオフから危機感を持って取り組んだことでコンディション的にも好調を維持しており、後半戦の爆発が期待されている。
11鈴木達也(スズキタツヤ 28歳) 171cm 68kg 7試合(352分)出場 0得点
豊富な運動量とスピードでスペースに抜け出す動きを得意とし、今季は主に途中出場から二列目で積極的な仕掛けを見せ、状況に応じてFWとしてもゴールを狙う。練習熱心で守備意識も高く、自らに課された役割を把握し、高いレベルで役割を全うする。大黒やソ・ヨンドクの加入によってポジション争いが今まで以上に激化し、相当の危機感を持っている模様。
9赤嶺真吾(アカミネシンゴ 27歳) 180cm 77kg 9試合(350分)出場 0得点
流れから消えている時間帯もあるものの、エリア内では一瞬の隙を見逃さずにゴールに繋げる典型的なストライカー。近年は前線からの労を厭わない豊富な運動量や、前線のディフェンスでも労を惜しまず、プレーの幅を広げてきた。磐田戦にめっぽう強く、ここまで6試合8ゴールを挙げ、昨年磐田が完全移籍のオファーを出した。
16リカルジーニョ(21歳) 179cm 73kg 8試合(346分)出場 0得点
今季、アトレチコ パラナエンセより期限付き移籍で加入した新戦力。二列目やFWで起用され、ブラジルで下の年代の代表に選出されてきたように、劣勢にあっても流れに関係なくリズムを作り出せる存在感、スピードを活かしたドリブル、左右両足から繰り出されるシュート力には可能性を感じさせる。前半戦は途中出場が多かったが、後半戦はさらなる活躍を期待したい選手。
24重松健太郎(シゲマツケンタロウ 19歳) 173cm 68kg 8試合(342分)出場 3得点
下部組織出身で今季新加入ながら、4節の大宮戦でデビューを飾り、長友のクロスからヘッドでゴールを挙げ、出場機会を得てここまで3得点。出し手の意図を察知し、思い切りの良いプレーで貪欲にゴールを狙う。無回転のFKにも注目。
ざっくりと書いた選手紹介ですが、少しでも観戦の助けになればと思い、作成してみました。ワールドカップで大活躍した長友選手は、残念ながらこの中断期間中に移籍してしまうことになりそうですが、彼以外にもチームには熱いプレーを見せる選手、面白い選手がたくさんいる若いチームです。中断明けのJリーグを、そしてFC東京のムービングフットボールをスタジアムに来て、一度自分の目で見てみてください!話に聞いているだけではわからない、TVで見ているだけではわからない、その魅力をきっと感じることができるはずです。
・記事をブログで読む
FC東京やJリーグを中心に、気になるトピックを綴ったよっちさんのブログ