16日付のレキップ紙は、レアル・マドリー会長選に出馬を表明したフロレンティーノ・ペレス氏が監督候補にアーセナルのアーセン・ヴェンゲル氏を考えていると報じた。

 翌日、フランス日曜朝のサッカー番組「テレフット」(TF1局)は、さっそくヴェンゲル氏にこの件に関する質問を浴びせた。「ペレス氏と話したか?」という質問を受けたヴェンゲル氏は「この話題についてはあまり触れない約束だが...」と明らかに当惑したようすで、「(話したことは)なかったと思う」とめずらしく曖昧な回答にとどめた。

 つづいて「ペレスとなら、どんな監督にとっても興味のある計画であるのは間違いないだろう」と笑って場をとりつくろうのが精一杯だった。1996年からアーセナルで長期政権を担ってきたヴェンゲル氏と、2000年から2006年のレアル会長在任中に6人もの監督の首をすげかえたペレス氏との相性がはたして合うのかは微妙だが、少なくともヴェンゲル氏にとって、興味はないと一蹴する問題でないことだけはたしかなようだ。

 監督とアーセナルとの契約は2011年まで更新されたが、この件についても「普通なら、契約満了まで務めるのが私のやり方」と答えたのみで、すでに2003年にペレス氏から監督就任の要請を受けたときにきっぱりと辞退した態度とは明らかに異なっている。