リーグ8連覇とともにチャンピオンズリーグ(CL)制覇を今シーズンの一大目標に掲げるリヨンのジャン=ミッシェル・オラス会長が、24日付のレキップ紙に“秘策”を語った。

 今オフに、GKユーゴ・ロリス(フランスA’代表)、CBジャン・メンサー(ガーナ代表)、守備的MFジャン・マクーン(カメルーン代表)、攻撃的MFオノラト・エデルソン(ブラジル)を獲得し、守備と中盤の層を厚くすることに成功したリヨンにとって、残る課題はベンゼマに次ぐFWの補強。“二番手”であるフレッジとバロシュには移籍の噂が絶えない。

 そんな中、オラス会長は、グアルディオラ監督の構想から外れ移籍が濃厚と伝えられるバルセロナのサミュエル・エトーについて、リヨン入りの「可能性はある」と語っている。

 オラス会長は、「4年前、サミュエルがマジョルカにいたとき、リヨンに来る寸前まで行った。もし彼が来れば、クロード・ピュエル(監督)は喜ぶだろうし、我々にはそれを実現する力がある」とまったくの絵空事とは考えていないようすだ。ただし現実的には、エトーの高すぎる年俸がネック。ただしクラブにそれを払う能力がないというわけではなく、他の選手とのバランスが乱れ、チーム内の雰囲気に影響しないかという懸念だ。

 「すべてはクロードの意思次第。彼があすにでもCLに勝つためにはエトーかドログバが必要だと言うなら、我々は彼らを獲得する努力を惜しまない」という。ただし、これまで資金力でリヨンを大きく下回るリールをCL決勝トーナメントまで導いたピュエル監督が、現有の豊富な戦力に不足を感じているとは考えにくい。フランス代表に招集されたこともあり、リーグ・アンで実績をもつモナコのフレデリック・ピキオンヌあたりがピュエル監督らしい現実的な選択と言える。