お役所というところは、「○○週間」「○○月間」というものが大好きだ、
その時期にPR活動をやって、「○○の施策については○○週間を定めて啓蒙を計りました」などと言って仕事をやったことにすることが多い。

身近な例では「春の交通安全週間」などである。交通安全というのは365日24時間取り組むべきことで、特定の週間だけ考えていればいいわけではない。

都道府県では各省庁あて「交通安全週間への取り組み」要請文書を出して、後日報告を求めたりするのだが、これといって何もすることはないので、「交通安全旗をたてました」などと報告する。

旗を立てるだけで交通事故が防止できると大の大人が堂々と言っているのだから、恥ずかしい。
警察にとっては、交通安全週間は「ネズミ取り」のシーズンであるから、頑張っている。

Wikipediaには、そんな日本のお役所が定めた「日本の週間」についてエントリがある

季節的に見て「なるほど」と納得できる週間もある一方で、噴飯ものの週間も沢山ある。以下、笑える「週間」について、いくつかピックアップする。

○男女共同参画週間 6月23日から6月29日まで 内閣府

この期間内に、各省庁団体は男女共同参画に関する行事を実施することとなっているが、梅雨の盛りに男女共同参画と言われても、末端の機関では、せいぜい啓蒙ポスターを貼るくらいしかすることがない。社会に参画している人は普通に毎日働いている。
「専業主婦コキオロシ集会」でも開くというのならば、ワーキングウーマンにはウケるかもしれない。


○税を考える週間 11月11日から11月17日まで 国税庁

「国の基本となる税に対する理解を一層深めてもらうとともに、税務行政に対する理解及び納税道義の高揚を図ることを目的として行っている広報・広聴週間である。」(Wikipedia「税を考える週間」のエントリから引用)
要するに一方的に、国税庁が「みなさん税金を払いましょう」と呼びかけるだけの週間である。
今のご時世、本気で国民が税のことを考えたら、大変な騒動になるので、やはりポスターを貼ってごまかすだけである。


○国家公務員超過勤務縮減キャンペーン週間 10月1日から7日まで 総務省

Wikipedia のエントリには漏れているが、「公務員はこの週間だけは残業をしないようにしましょう」ということである。しかし各省庁や部署の都合に関係なく、一方的に「残業やめろ」と言っても無理である。結局、「この週間には書類上残業をしなかったことにする」ということで、辻褄を合わせている。もちろん、実際には残業する人はしているので、この週間以外の日に残業したことにする。
役所内部の話であるにもかかわらず、立派なポスターを作って配布している。

ある期間を定めて、主要施策の啓蒙を図るということを、一概に否定するわけではないが、大して実効の上がらないキャンペーンを張るために、税金が投入され、お役人の仕事と残業代を増やしているのは、いかがなものだろうか。

次回は、国家公務員超過勤務縮減キャンペーン週間とも関連がある「定時退庁日」について取り上げることとしたい。

【まだまだいます ”親方日の丸”な人々】
  ↓
決裁という名のスタンプラリー

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