インタビュー:川嶋あい「好奇心を持ち続けていたい」
2003年8月に発表したデビューシングル「天使たちのメロディー / 旅立ちの朝」から、今年で5周年を迎える川嶋あい。3月に発表したコンセプトアルバム「Cafe & Musique〜路上集3号〜」に続き、今月4日には5周年記念アルバム第2弾として、自身初となるベストアルバム「Single Best」と「Coupling Best」を同時発売。また、以前よりファンと協力しながら恵まれない地域への学校建設に取り組んできた彼女は、先月7日より「2025プロジェクト」の一環として「チャリティーソング クリック募金」を開始している。
――2003年から児童養護施設の子供たちにプレゼントを贈られたり、すでにアフリカとカンボジアにも学校建設を行なわれていますが、そういった活動を始めようと思ったきっかけは何かあったのですか?
川嶋あい(以降、川嶋):中学時代からテレビのニュースを見て、特にアフリカに興味があって、ずっと前からやりたいと思っていたことで。色々と調べた結果、途上国の人達に何が必要かというと、教育で。それで学校を建てていこうと思って。具体的に一昨年にブルキナファソに建てて、今2校目としてカンボジアの方でも建設中なんです。――自分にとって、学校とはどんな場所でしたか?
川嶋:もう当たり前のような存在で、すぐそこにあって、義務のように感じていることもありました。本当に人生を凝縮しているような場所だなと思っていたので、学校に行きたくても行けないような子供達がいるなんて考えてもみなかったですし、学校も教えてくれないようなことなので、すごく衝撃的でした。それで「もっと知りたい!」と思って、アフリカに関する本を読んだりして。いつか音楽と並行しながらやっていきたいと思っていた活動だったので、今は具体的に実践しはじめたという感じですね。――学校にまつわる思い出は何かありますか?
川嶋:一生の友達ができた場所というのもありますし、勉強とか部活とかに励んだ時もありました。私は中高一貫の学校だったんですけど、中学校を終えてもう上京しないといけなかったので、それがすごく寂しくて。最後の修学旅行は一番思い出に残っています。――小さい頃は、どんな女の子でしたか?
川嶋:小さい頃は、すごく人見知りが激しくて。でも、すごくおてんばな所もあって(笑)。落ち着きの無い所はありましたね。――3歳の頃から音楽を始められたとのことですが、音楽以外にスポーツなどはやっていましたか?
川嶋:結構、放課後はもうすぐに帰って、歌をやってというような日々が多かったので。スポーツをやっていたのは、小学校の時までですかね。――小さい頃から音楽をやり続けていて、真剣に歌手を目指そうと思ったのはいつ頃ですか?
川嶋:それも中学に入ってからですね。作詞・作曲もその頃から始めたので。――その時は、こういう歌を歌いたいとか、こういう歌手になりたいというイメージはありましたか?
川嶋:昔、演歌をやっていて、演歌歌手として一回、中2の頃にデビューして、色々とキャンペーンとかをやったりしていたんですけど。それが駄目で、もう一回出直そうとして、ポップスをやり始めて。尾崎豊さんが好きだったので。ああいう本当に強いメッセンジャーみたいな存在になっていければ、と思っています。――クリック募金オリジナルチャリティーソング「カケラ」の歌詞には、大人になるにつれて変わってしまった自分、というのも描かれていると思いますが、自分の中でもそう感じることはありますか?
川嶋:変わってしまったのは、小さいことでも諦めることで楽になれるというようなやり方を覚えている所がありますよね。「今は忙しいし、これはちょっと細かくはやれないから、もうやめよう」と思ったり。その時に気付いていたらいいんですけど、後になってすごく気付かされたり、ということはありますね。大人になって、へたに慣れてしまう所というのは、誰しもそうだと思うんですけどありますね。――変わりたくない、自分はこうあり続けたいと思うことはありますか?
川嶋:好奇心を持ち続けていたいですね。子供って、遊び方が上手だったり独自の遊び方を作ったり、何か分からないんですけど独自の感性があって、すごくオリジナルでやっていくじゃないですか。そういえば自分にもそういった時期があったし、忘れていくことだと思うので、そういう目線を持ち続けるのってすごく難しいと思うんですけど。でも意識することで、また目覚めていく目線でもあると思うので、そこは持ち続けていきたいですね。