「再び“チャンピオン”に輝くためにも、来シーズンはゼロからスタートしなければならない」。ロナウジーニョはバルセロナのオフィシャルHP、そして“バルサTV”のインタビューでそう決意も新たにした。長かったシーズンが終わり、ロナウジーニョは「バルセロナで続ける」という気持ちとともにバカンスに入った。

「すべての面において、僕らはベストな状態になれるはずだ」。そうコメントしたロナウジーニョは今シーズン、リーガで21ゴールをマークし、チーム内得点王に輝いているが、不安定なシーズンを送ったことも認め、その理由についてフィジカル面での疲労を挙げている。

「ワールドカップが終わってから十分な休養をとれなないまま、すぐにプレシーズンが始まった。それがかなりの影響を及ぼした。シーズン中、良い感じがつかめなかったし、疲れ切っていた。100%の状態であったことは一度もなかったんだ」。

 先日の記者会見で同クラブのジョアン・ラポルタ会長は、選手達にプロフェッショナルを訴え、プロとしての振る舞いの欠如を我慢することはできないと述べ、チームに厳しく責任を果たさせることを明言。さらにチーム内の規律の見直しと強化を宣言している。選手達は常に同じ姿勢を示したきたとロナウジーニョは強調したが、同時に「チームはクラブの決定を待ち、受け入れる必要がある。僕はこれまでも多くの監督や会長と仕事をしてきたし、それぞれが仕事のスタイルを持っている。ロッカールームの新たな哲学にも問題はない」とも。

 今シーズン、プレーの切れのなさ、フィジカルコンディションの悪さ、太り過ぎ問題など彼個人に向けられた非難が多くでた。ロナウジーニョ自身はこの非難を受け入れる姿勢を見せて来たが、「勝てば良いことを言われるし、負ければ当然その逆のことを言われる。でも、ありもしないことを何度か言われたこともある」と告白。

 ブラジル代表としてのコパ・アメリカ出場を辞退したロナウジーニョには1か月のバカンスが待っている。移籍の噂が後を絶たないとはいえ、「僕はここで満足している。これからバカンスに入り、そして7月21日に戻ってくるよ」と強調し、移籍の噂を改めて一蹴。

 バルセロナの06-07シーズンは“失敗”に終わったが、リーガ、そしてヨーロッパの頂点に再び立つために、今シーズンの失望を糧に新たなスタートを切るバルセロナ。それにはやはりロナウジーニョの力は必要だ。ロナウジーニョの才能は誰もが認めるところであるし、フィジカルに問題がなけれ、これほど力強い存在はない。バルセロナのためにも、そして彼自身のためにも本来の力を見せつけて欲しい。

(スペイン通信)