バルセロナは、この8月に行う予定のジョアン・ガンペール杯に、今シーズンのセリエAチャンピオンで今年創立100周年を迎えるインテルを招待しようとしており、現在インテルに打診しているところだ。インテルがこの招待を受け、新シーズンが始まる前の新チームお披露目試合の意味合いも兼ねるガンペール杯にインテルが出場するとなった場合、別の意味で注目を集めることになる選手がいる。それはルイス・フィーゴだ。

 フィーゴは今年の1月に、インテルを退団しサウジアラビアの強豪アル・イテハドへ移籍すると発表していたが、1月にサインした契約内容をアル・イテハドが無視したとのことで、最近になってこの移籍話はご破算となっている。インテルのマッシモ・モラッティ会長は、フィーゴを高く評価する一人であり、彼に契約延長を求めていたことから、フィーゴがそのままインテルに残る可能性は高い。

 となると、フィーゴもカンプ・ノウにやって来ることになるはずだ。2000年の夏にバルセロナを裏切り、宿敵レアル・マドリーに移籍したフィーゴ。そのシーズン、レアル・マドリーの選手として初めてカンプ・ノウに足を踏み入れたフィーゴは、ボールをタッチする度に約9万8000人の観客からすざましいブーイングを浴びせかけられ、コーナーキックを蹴る際にはペットボトルから小銭までフィーゴめがけてあらゆるものが投げ込まれた。特に子豚の頭が投げ込まれたのは有名な話である。それほどにバルセロナファンからの“憎悪の対象”となっている。

 もちろん、フィーゴがインテル残留を決め、インテルがガンペール杯出場を快諾してくれた場合の話であり、今のところ何もはっきりとはしていない。だが、そうなった場合、バルセロナファンの憎悪が再び燃え上がり、なによりフィーゴ本人がプレーをするためにカンプ・ノウにやって来るのか否かに注目が集まることは間違いない。

(スペイン通信)