「フライデー」と知事との泥仕合はどうなる?

写真拡大

   宮崎県東国原英夫知事自身のブログで、写真週刊誌「フライデー」に掲載された自分の記事は「捏造だ」と指摘した。書かれた「フライデー」は知事を「ウソつき」と批判、さらに、07年3月2日号「ハレンチ首長の”バケの皮”」という記事も掲載、「戦争」状態になっている。知事も加わった、86年の「フライデー襲撃事件」の遺恨番外編ともいえそうだ。

   問題のブログは07年2月5日の「そのまんま日記」にアップされている。

「何とそれは僕では無いのだ」と知事がかみつく

   副知事の人選を巡ってマスコミが過熱報道している時期で、

「報道といえば、各週刊誌・写真誌、本当に出鱈目が多い。ま〜そんなことは、芸人時代から慣れっこだけどね(笑)。中でも、フライディの記事の写真には驚いた。2000年、僕が女性とツーショットで外を歩いている写真が掲載されている。良く見ると、何とそれは僕では無いのだ。僕らしい感じの人間なのだ。写真もわざと不鮮明に仕上げてある。全く捏造である。信じられない」

   と書いている。

   東国原知事が指しているのは、7年ほど前に同誌に掲載されものを、07年2月16日号の「そのまんま東宮崎県知事『3人のオンナ』」の中で、再度取り上げた。「美女」とのツーショット写真だが、写っているのは、東国原知事に言わせると、自分ではない、という事なのだ。

   同誌は07年3月2日号で「(知事は)『虚言癖』をお持ちのようだ。この事実は宮崎県民もしっかり覚えておくべきだろう」そして、「写真が不鮮明で自分ではないと言い張っているのだ。ならば、鮮明に写っている写真を掲載しよう」ということになった。

   この最新号が発売される前の07年2月13日、同誌は東国原知事に抗議文を送った。しかし、宮崎県庁知事秘書課は受け取りを拒否、知事の後援会に対応を回したという。後援会事務所は電話に出ないため、同誌は知事の自宅を直撃。

「『おはようございます』の挨拶には応えたものの、質問が抗議文への回答となると公用車に乗り込んだままダンマリ」

   としている。
   J-CASTニュースは「フライデー」編集部に取材を申し込んだが、「コメントはできない」という事だった。

「フライデー襲撃事件」の遺恨が再燃か?

   一方、宮崎県庁の秘書広報課はJ-CASTニュースの取材にこう話した。

「(フライデーに)突然来られて、いつまで回答がほしい、と言われてもねぇ。知事の私的な事ですし、公務に関する話しではないため、後援会のほうに抗議文を出してほしいとうことは確かに言いました」

   しかし、J-CASTニュースも後援会に電話したが留守電だった。秘書広報課は、

「知事は少ない人数で最低限の選挙活動だったため(側近が少なく)、事務所を立ち上げて人を置くようになったのが、ごく最近なんです。だからそういうこともあるのかも」

   と話した。
   東国原知事は就任後テレビなどの媒体に出まくり、その経済効果は就任1週間で165億円と言われる。

「今のところはマスコミに登場するごとに知事の人気は上がっています。ワイドショーを見るたびに宮崎県が映るわけですから、県民は良い緊張感を感じ、励みになったり県政にも興味を持つようになってきています。鳥インフルエンザの悪影響も目立ったものがなく、地鶏の炭火焼の売り上げが伸びているんです」

   ただし、「今のところは」である。
   「フライデー」には、「捏造」の記事だけではなく、知事就任以来数々の「ウソ」をついているとしたほか、知事の「宮崎のオンナ」についても書かれている。
   記事は、「東氏が県民を裏切らぬよう、その行状にますます目を光らせていく」という「宣戦布告」ともとれる文章で結んでいる。これは、「フライデー」vs東国原知事という、「フライデー襲撃事件」の番外編の始まりを予測させる。
   ちなみに、「フライデー襲撃事件」の場合は、殴りこんだ「たけし軍団」よりも、「たけし軍団」を追い込んだ「フライデー」の過激な取材方法に世間の批判が集中した。今回も過去の女性を持ち出すなど、やり口は強引だ。さて、この泥仕合はどうなるのか。