井上尚弥(左)はWBSS決勝でノニト・ドネア(右)と対戦する予定だ【写真:Getty Images】

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大会プロモーターのザワーランド氏はドネアとの決勝に注目

 ボクシングのWBA世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)は、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級準決勝でIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を259秒TKOで下した。決勝では5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)との夢の対決を迎えるが、大会プロモーターを務めるカレ・ザワーランド氏は世界王者2人を合計5分29秒で倒した無双ぶりに注目。「この男は10分間で優勝してしまうのだろうか」とレジェンド相手にも高速KOを期待している。米ボクシング専門メディア「ボクシングニュース24」が報じている。

 昨年10月の大会初戦で元WBAスーパー王者フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)を1ラウンド70秒でノックアウトしていた井上。事実上の決勝戦と目されていた準決勝ロドリゲス戦は拮抗の1回から急転、2ラウンド目は衝撃のワンサイドに。3度マットに沈め、4分19秒で決着させた。

 井上の凄さを再実感したのはWBSSプロモーターを務めるザワーランド兄弟のカレ氏だった。

「イノウエはモンスターとなぜ呼ばれるのか、再び証明した。彼のパワーは別次元だ。彼の今大会の試合時間は計5分29秒。一度もKO負けしたことのないパヤノとロドリゲスを相手に、だ。つまり、この男は10分で今大会を優勝してしまうのだろうか」

「ドネア相手にはセンセーショナルな決勝になるだろう」

 同メディアによると、ザワーランド氏はこう語っている。キャリアで一度もKO負けのなかった難敵パヤノ、そして19戦無敗だったIBF王者のロドリゲスをいとも簡単に倒した井上。海外記者からもパウンド・フォー・パウンド(PFP)1位昇格という声も上がるほどの強さからプロモーターは英雄ドネア相手にも2ラウンド以内の早期KO決着をイメージしている。

「イノウエは明らかに怪物だ。まさに信じられないほどだ。ノニト・ドネア相手にはセンセーショナルな決勝になるだろう。ドネアも準決勝で年間最優秀KOの1つに数えられる試合を見せたし、すごく余裕もある。バンタムでは強い。最高のショーになるだろう」

 世界注目のモンスター対フィリピンの閃光――。またも井上が早期決着で決めるのか、ドネアが意地を見せるのか。カレ氏は新たな衝撃に期待していた。(THE ANSWER編集部)