武田鉄矢が高校生に「ダメだし」しない理由 「大人は色々言うかもしれないけれど...」
2018年4月28日に幕張メッセ(千葉市)で開幕した「ニコニコ超会議」に、俳優の武田鉄矢さん(69)がサプライズで登場し、自らが敬愛する坂本龍馬にまつわるエピソードを交えながら若者にエールを送った。
武田さんが「高校時代の最高の思い出」として挙げたのが京都にある龍馬の墓参りだ。当時は周辺に龍馬ファンは誰もおらず「ばか」呼ばわりされたが、今となっては龍馬の墓は観光名所だ。武田さんは「最初は細くて暗い道かもしれないけど、やがて大きな道に出る」などと説いていた。
「高校生の『ここがいかん!世直ししたい』点」は「おれ、悪いけどないわ」
武田さんは、カドカワが開校した単位制の広域通信制高校「N高」のブースに、17年に放送された「水戸黄門」(BS-TBS)で主演した黄門様のいでたちで登場。司会に
「高校生の『ここがいかん!世直ししたい』という点は?」
と聞かれたが、武田さんは
「いやー、おれ、悪いけどないわ。何にも。楽しそうだし、それが一番だと思うんだよね。大人は色々言うかもしれないけれど、高校時代に夢中になれることがひとつあれば、それはそれで立派な青春だと思うんだ」
と応じた。
そこで自分の「高校時代の最高の思い出」として挙げたのが、坂本龍馬をめぐるエピソードだ。「周りに坂本龍馬が好きな人なんか、だーれもいなかった」が、武田さんは夏休みに福岡から京都にある龍馬の墓に出向き、「おれ、抱きついて泣いたもんね」。春休みには高知にある龍馬の銅像の前で「正座して『あなたの弟子になります』って頭を下げた」という。
周辺からは「ばか」呼ばわりされたが、武田さんは自分の行動に自信を持っていた。
「なんか『ばか』だと自分のことを思わなかったね。とにかく龍馬が好きで好きでね。でも坂本龍馬という人を知ったおかげで個性的でありたいと思うようになったね」
「最初は細くて暗い道かもしれないけど、やがて大きな道に出るから」
その上で、自分が好きなことを勉強すれば報われることを説き、高校生からは拍手があがっていた。
「個性的であるには、やっぱり勉強しないとダメなんだよね。皆さんも大好きなことを見つけて、そこから大好きなことを勉強していく。最初は細くて暗い道かもしれないけど、やがて大きな道に出るから。この間、坂本龍馬のお墓参りに行ったら、満員でした。その時に心の中で坂本龍馬に『僕がやりました』って自慢しました」