Web版Gmailがリニューアル。時限式で「消えるメール」など機密性も大幅アップ
以前から予告されていたWeb版Gmailのリニューアルが、現地時間4月25日(日本時間26日)で実施されたことが告知されました。すでに国内の一般ユーザーも利用可能で、画面右上の歯車(設定)をクリックして「新しいGmailをお試しください」を選ぶことで有効となります。

画面デザインも一新されたほか、様々な新機能も追加。スマートフォン版でも利用できた「スマートリプライ」も実装されたほか、メール一覧から本文を開かずに各種操作ができる、タブを切り替えずに他のGoogleサービスにアクセスできるなど、使いやすさを増した内容となっています。

初見で分かりやすいアップデートは、まず受信トレイから素早い操作が可能になったこと。メールのタイトル上にカーソルを移動させると「アーカイブ/ゴミ箱に捨てる/既読にする/スヌーズにする」といった操作が、本文を開くことなくワンタッチで完了します。

この中で目新しいのがスヌーズ機能。一定時間後(ないし数日後)に新着として再表示する機能で、すぐに対応できないが忘れてはならないメールを扱う際に、便利に運用できそうです。

添付ファイルがある場合は、メールのタイトルの下にアイコンが表示。これもメール本文を開かずに、添付ファイルのみ閲覧ができます。


そして右サイドパネルが追加され、カレンダーやTodo List、Google KeepなどGoogleの各種サービスを同一画面内に呼び出し。メールを読み書きしているさいに、別タブに切り替えることなくカレンダーで日程を確認したりKeepでメモを取ったりと、仕事の効率アップに貢献するかもしれません。

Googleのお家芸である人工知能の支援も導入されました。スマートフォンアプリ版と同様の「スマートリプライ」もサポートされていますが、「了解です」「すいません」など簡単な応答しかできないため、誠意が大切とされる日本では少し使いにくい感もあります。


より実用的と思われるのが「Nudging」機能。自動的にメールの優先順位を判断し、「3日前に受信していますが、返信しますか?」と大事そうな案件を思い出させるもの。Nudingとは「人をつつく」といった意味ですが、「放置しておいて大丈夫?」とGmailが突っついてくれるわけです。


セキュリティ機能も向上しており、かなりの危険性が推測されるメールに関しては、大きく警告を表示。うっかりスパムやウィルスを開くことがないよう注意を促してくれます。


さらにビジネス上の機密性が高いメール向けとして「機密モード」が追加されています。このモードの目玉は、送信するメールに有効期限が設定できること。有効期限がすぎると自動的に消滅し、機密漏えいの不要なリスクを防ぐことができそうです。

ほか、以前に送信したメッセージの取り消しや、情報権限管理(IRM)機能によってメールの転送やコピー、ダウンロード、印刷のオプションの削除も可能とのこと。

ほか、「オフラインでもメールが読み書きできる」モードは、Chromebookなどオンライン必須だったデバイスにとってうれしいところ。Wi-Fiがない環境でも過去90日分のメッセージを検索、リプライ、削除またはアーカイブできるとか。この機能は現時点では利用できず、今後数週間以内に実現するとされています。