国土交通省が貸切バス事業者を対象とした覆面調査に着手へ。運行現場における法令遵守の状況をチェックします。

無通告で調査

 国土交通省は2017年8月22日(火)、貸切バス事業者を対象に、法令が遵守されているかどうかの調査を無通告、覆面で今後行うと発表しました。

 現在、貸切バス事業者に対しては、国の監査官が営業所や街頭で監査を行っていますが、さらなる輸送の安全確保を調査するため民間機関に調査を委託。調査員は一般の利用者を装って実際に運行される貸切バスに乗り込み、現場でしか分からない休憩時間の確保状況やシートベルトの装着、交替運転者の配置、危険運転の有無、車内・車外表示などをチェックします。


民間機関の調査員が一般の利用者を装い、貸切バスの運行時に法令遵守の状況をチェックする。写真はイメージ(写真出典:photolibrary)。

 調査を行うにあたり貸切バス事業者への通告は行わず、また、実施時期は「随時」といいます。この調査で法令違反の疑いが確認された場合は、後日、国による監査が実施されます。

【画像】法令違反が多い事項をリスト化したチェックシート


2016年1月の「軽井沢スキーバス事故」を受けて作られたチェックシート。違反の多い事項をリスト化し、貸切バス事業者に配布された(画像:国土交通省)。