(撮影:日本蹴球合同会社)

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13日、JリーグキックオフカンファレンスにU-23各チームを除く全チームの監督、チームを代表する選手が集まった。前年度王者の鹿島から参加したのは鈴木優磨。堂々たる立姿に、クラブワールドカップ決勝でレアル・マドリーに負け「まだまだです」と臍をかんでいた面影はない。

「シーズンが始まってないのでわからないですが、いい準備はできてます」。そうきっぱり言い切って胸を張る。昨年苦しんだ肩の負傷も癒え、痛みはなくなったそうだ。

昨シーズンの活躍、とりわけ大陸王者たちとの戦いで活躍し、一気に注目を集めている。20歳にして多くの視線が注がれるようになったことがプレッシャーにならないだろうか。

「全然なってないですね。逆にそういうのをモチベーションに変えていまのところはよくきてます」。だが、ここで浮かれていないのが鹿島流。「シーズン中はもっと厳しくなるので、そこを踏ん張れるかが今年の勝負です」。そう言って表情を引き締めた。

鹿島は18日の富士ゼロックススーパーカップを皮切りに、一気に連戦に突入する。21日はホームでACLの蔚山戦、25日にホームのFC東京戦、28日にアウェイでムアントン戦と続く。3月に入っても4日から18日までに4試合が控えている。ペドロ・ジュニオール、金森健志らが加入して競争は厳しくなっているが、試合数が多いのはチャンスとも言えるだろう。

「(ここまで)いいアピールはできていると思いますけど、やっぱり公式戦で与えられた中で結果を残すってのが今年は大事かと思っているので、与えられた試合で結果を残していきたいと思います」

活躍の先にありそうな日本代表チーム入りは「わからない」と想像していない様子だった。だが海外移籍の野望は「もちろんあります」と即答する。「このチームでまず優勝に貢献して、チームで結果を出さないとダメです。もちろん興味はあります」。ブンデスリーガ、プレミアシップ、リーガ・エスパニョーラとどれも好きなのだとか。

守備への切り替えの遅さを課題と感じてトレーニングをしているという。だが、攻撃は自身の「いい部分」だと表現した。「リーグ戦では15得点取りたいです」。恐れず口に出せるのは、自信と同時に責任を感じているからかもしれない。

なぜなら鈴木の背番号は今年からエースの「9」になったのだ。鹿島の連覇には鈴木の活躍が欠かせない。そして鹿島がこの番号を鈴木に与えたのは、活躍への期待でもあり、多くの選手を育て上げた鹿島の「お墨付き」ということになるだろう。


【日本蹴球合同会社/森雅史】