ジダン監督、決勝へ「準備万端」 日本サッカー界には賛辞「努力の賜物だ」

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 FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2016決勝を翌日に控え、レアル・マドリードを率いるジネディーヌ・ジダン監督が記者会見に出席した。

 欧州王者としてクラブW杯に臨んでいるレアル・マドリードは、内容は「あまりよくなかった」(ジダン)ものの、クラブ・アメリカを2−0で下し、順当に決勝進出を果たした。ジダン監督は、「(準決勝は)長旅やピッチの状態も準備できていない部分があったが、決勝に向けては準備万端だよ」と話すと、「タイトルは重要で、そのために日本にきた。いいサッカーをしたい」と意気込みを語った。

 決勝では、開催国代表として出場し、快進撃を見せている鹿島アントラーズと対戦する。ジダン監督は「我々は準決勝1試合、相手は3試合して、頑張ってきたから決勝まで来た。自分たちは明日の試合に準備して臨みたい」と述べると、日本サッカー界に称賛の言葉を送った。

「かなり前から日本サッカーは改善された。ここ数年の話ではない。欧州のビッグクラブでプレーする選手もいる。日本の関係者の努力の賜物だろう。監督としては自分たちのプレーがしっかりとできて、相手が悪いことを祈るよ(笑)」

 また、今大会で導入されているビデオ・アシスタント・レフェリー(VARs)については、「何事もスタートしてから機能するまで時間がかかる。今の状況を改善するために技術を導入するのだから、我々は忍耐強く待つ必要がある。いい方向に進むように見守らなければならない。時間がかかるだろうが、少しずつ進んでいると思う」と、長い目で見る必要があるとの見解を示した。

 そして、「まずは目の前の試合に集中し、試合後には1週間のバケーションもある。そこからまたリセットして、2017年をスタートさせたい」と、今大会をいい形で締めくくり、新年につなげたいとの思いを語った。

 レアル・マドリード鹿島アントラーズが対戦するクラブW杯決勝は、18日の19時30分にキックオフを迎える。

【ジネディーヌ・ジダン監督 会見要旨】

―――王者になるつもりか。

 このタイトルは重要で、そのために日本にきた。いいサッカーをしたい。大変な試合になると思っている。相手に苦しめられると思っている。準決勝はあまりよくなかった。長旅などやピッチの状態も準備できていない部分があったが、決勝に向けては準備万端だよ。

―――年明けにはFIFA最優秀監督賞の発表会見があり、そこでも話すだろうが、ここまでの監督生活は順風満帆だったのでは?

 チームが勝つことがとにかく目標だった。みんな僕のことをポジティブではないと思っているかもしれないが、ポジティブシンキングなんだ(笑)。素晴らしい選手に恵まれ、とてもいい形でここまで来た。

―――来日前、日本チームが決勝へ上がってくると思っていたか? アジアサッカーについての印象は?

 我々は準決勝1試合、相手は3試合して、頑張ってきたから決勝まで来た。自分たちは明日の試合に準備して臨みたい。

―――来日後は日本のファンに歓迎されてきたが、明日は対戦する。準決勝は味方だったファンはどっちを応援と思いますか?

 答えるのが難しいね(笑)。我々にとって状況は変わらないだろう。鹿島のファンはそうかもしれないが、それ以外のファンは違うかもしれない(笑)。この数日、非常に歓迎されてきたが、一度試合が始まったら集中するのみ。いいサッカーを見せたいし、勝つためにここへ来た。

―――VARsの議論があり、改善は必要か。

 何事もスタートしてから機能するまで時間がかかる。技術的には導入することはいいことでは。今の状況を改善するために技術を導入するのだから。我々は忍耐強く待つ必要がある。いい方向に進むように見守らなければ。今は変革期なので、改善されるのであればいいこと。我々はピッチにいるときは何の疑問も残す余地がないようにと思っている。それを果たすまでには時間がかかるだろうが、少しずつ進んでいると思う。