3日放送、NHK「サンデースポーツ」では、昨年12月27日の皇后杯をもって現役を引退した女子サッカー・澤穂希と、サッカー界の“キングカズ”こと三浦知良による対談の模様を伝えた。

引退発表から6日後に収録されたという両者の対談。100本の薔薇を持参し、澤に手渡したカズは「葛藤はあったんですか?」と切り出した。

「ありました。悩んで悩んでストレスで体に異変が起こるんじゃないか」と答えた澤は、「リオに向けてって思った時期も正直ありましたけど、心と体が一致してトップレベルで戦うってなると本当に色んな神経も使うし色んなことを考える。それをこの前のW杯や前回のW杯みたいにもう1セットできるかと考えたら“無理だわ”って思った」と引退を決断した心境を説明した。

するとカズからは「いいんです、いずれ(引退を)撤回しても。本当に。よく言うんです。やりたかったら半年経ったらまたやればいいって」という“らしい”言葉が――。それでも澤は「でも、またあの走り込みをって思うと絶対無理だなって思っちゃう」と苦笑い。

また、「そういえば、横浜FCに25歳の選手がいるんですけど」と話題を変えたカズは、「彼が中学生の時になでしこと練習試合をやったらしいんです。澤さんの足を蹴っちゃったら、澤さんが“チェッ”ってやったらしいんです。その時に、これは申し訳ないんですけど、そいつが“くぞババア”って言ったらしいんですよ。やっぱ(澤は)根性があったって言ってましたね」というエピソードを明かすと、澤は大笑い。

対談の最後は、「これからの夢」を訊かれた両者。カズは「僕はやっぱりサッカーでピッチに立って、ゴール、アシスト。そういうことだけですね、今は。それを夢見てます。いつも。試合に出てゴールすること。勝つこと。これだけですね」と、ここでもカズらしい返答。

一方の澤は、「明確なのは東京オリンピックの仕事はしたい。あと、日本女子サッカーとかそういうところで色んな意味で普及だったり色々していきたい。自分にしかできない仕事もあるだろうし、そういうことは考えていけたら」と話した後、「母親になりたいですね。子供は欲しいなっていうのはあります」といった夢についても語った。