フジテレビ「村上信五とスポーツの神様たち」(2日深夜放送分)では、国内屈指のマラソン選手として活躍した瀬古利彦氏がゲスト出演。日本実業団陸上競技連合が東京五輪でのメダル獲得を目指し、日本記録更新者に報奨金を出すマラソン強化プロジェクトについて語った。

現在のマラソン日本記録は、2002年に宮岡寿成がシカゴマラソンで出した2時間6分16秒、女子は野口みずきが持つ2時間19分12秒(2005年)とそれぞれ13年、10年と記録の更新がない。

「これはあり得ない」と切り出した瀬古氏は「逆に世界はどんどん記録が上がっている。日本だけ逆。この流れをどっかで誰かが断ち切らないと」とその背景を説明。報奨金として1億円が用意されていることについても「俺、1億貰えたらメッチャ頑張るよ」と話した。

また、マラソン復活への提言として箱根駅伝に言及した瀬古氏は「箱根駅伝って有名になり過ぎる傾向がある。山で走って逆転するとスポーツ紙が全紙一面。でも一面になる力はないのに一面になっちゃう。そうすると(選手が)少しその気になっちゃう」とチクリ。「マラソンと違って素質とか大した練習をしていなくても走れちゃう」と続け、隣で話を聞いていた村上らを慌てさせた。

実際に箱根駅伝出身のスター選手がフルマラソンで振るわないことや、箱根史上最強のランナーと言われた元山梨学院のモグスもマラソン未勝利であることが紹介されると「マラソンと駅伝は全く別物」と断言する。

箱根駅伝の1ヵ月前に行われる福岡国際マラソン(79年、80年)で優勝した後、箱根駅伝でも区間賞を出している瀬古氏だけに説得力も増すが、その後も同氏は「箱根駅伝なんてマラソンの練習。目的がマラソン。今の子は箱根が最大の目標だからダメ」、「箱根駅伝って関東だけのローカル大会なんですよ。世界の人誰も知らない」と言いたい放題だった。

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