「カルトと対決する国」[著]広岡裕児著者はフランス在住のジャーナリストで、この30年来、フランスを中心にカルト問題を追いかけてきた。カルトを分析すれば、現代社会の複雑に絡んだ糸が解けてくるという。なるほどと頷(うなず)ける事象・史実が紹介されていて、説得力を持つ。本書は、フランス社会がセクト(日本でいうカルト)をいかに法的に規制し、宗教の自由など根本理念を守りながら、その影響力に歯止めをかけて