とにかく飛ばない──これが、今春から導入された低反発の「新基準バット」の感想だ。本題に入る前にあらためて新基準バットについて紹介したいと思う。きっかけとなったのは、2019年夏の甲子園で岡山学芸館の投手がライナーを受けて頬骨を骨折したこと。さらに同年、投手の障害予防による有識者会議があり、そこで打高投低により投手の肩・ヒジの負担が増しているとの指摘が出て、飛びすぎて危険だった従来の金属バットから木