中国メディアの新浪科技は12日、韓国のサムスン電子が米テキサス州にある工場でアップルに提供するための次世代A9プロセッサの生産を開始したと伝えた。(イメージ写真提供:(C)  Mingman Srilakorn/123RF.COM)

写真拡大

 中国メディアの新浪科技は12日、韓国の家電製品・電子部品メーカーであるサムスン電子が米テキサス州にある工場で、米国デジタル家電メーカーのアップルに提供するための次世代「A9」プロセッサの生産を開始したと伝えた。

 記事は、アップルの最新スマートフォンである「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」には「A8」プロセッサが採用されており、A9プロセッサは「次期iPhoneに搭載される見込み」と報じた。

 続けて、アップルはA8プロセッサの生産をサムスンではなく、受託生産をする台湾メーカーの台湾積体電路製造(TSMC)に委託していたことを紹介。一方、次世代のA9プロセッサについて「受注争奪戦でサムスンがTSMCに勝利した」と伝え、その背景として「サムスンがTSMCより優れた技術を持っていたため」と論じた。

 記事は、「処理能力の高い優秀なプロセッサは性能を向上させるだけでなく、消費電力を抑えることができる」とし、世界のスマホメーカーが喉から手が出るほど欲しいものだと指摘。続けて、サムスンの技術であれば性能の向上と消費電力の減少を両立できると紹介した。

 さらにサムスンはすでにA9プロセッサを生産中だとし、「すでに生産されたプロセッサの歩留まり(不良品がでない割合)は極めて良好」と論じた。

 また記事は、TSMCもアップルの次世代プロセッサを生産する能力はあるものの、現時点ではサムスンに軍配があがる状況にあるとしたうえで、「アップルはスマホ市場におけるライバルとは協業したくないかもしれないが、プロセッサの生産においてはTSMCよりサムスンのほうが良い選択」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)  Mingman Srilakorn/123RF.COM)