リカちゃんやバービーなどカリスマ的人気ドールが集合 『ドール・カルチャー展』
人気のあるドールの中には、カスタマイズできる球体関節人形・スーパードルフィー（1999年発売）など意外に新顔のものもあるが、リカちゃんやバービーは発売から半世紀近くの間、ボディやヘアスタイル、着せ替えドレス、オプションの小物などが世相に合わせて進化を続けていて、いつの時代も変わらず女の子のあこがれのシンボルになっている。
「現在のおもちゃ業界では“業界全体の戦略的なブランドイメージアップ”という課題があり、単におもちゃの販売をするだけではなく、おもちゃの文化性はもちろん、芸術性や社会性など新たな可能性を伝える場を必要としています」
「そういった状況のなか、昨夏におもちゃ業界主要団体が集結し、九州の県立博物館にて『ドール展〜マイドール！マイヒーロー！』を開催したところ、6万人以上もの方にご来場いただくことができました。この体験や各団体との結束がベースとなり、今回は日本独特の美意識“Kawaii”という文脈で人気のある5つのドールを、情報発信力の高い六本木ヒルズで初競演させようという企画につながりました」(一般財団法人日本玩具文化財団 佐藤さん）
しかもポスターなどのメインビジュアルを手がけているのは、きゃりーぱみゅぱみゅのMVなどのアートディレクターとして世界的に注目を集める増田セバスチャン氏。ただ人気ドールたちを集めただけではない企画内容はもちろん、このキラキラで華やかなメインビジュアルもイベントの世界感に奥行きを与えている。
「今回のメインビジュアルを制作するにあたって一番悩んだことは、それぞれ世界観が大きく異なる各ドールをどうやって『ドール・カルチャー展』というイメージに落とし込んで、かつ平等に見せるかということでした。現在の“Kawaii”カルチャーを牽引する増田セバスチャンさんにメインビジュアルを依頼したのは、そういった課題を相談するには最適な方だったからというのが大きな理由です」
「このメインビジュアルで各ドールが持つ魅力の新たな一面と、かつ展覧会のテーマである“Kawaii”を表現していただけたと考えています」（東京シティビュー企画担当 吉岡さん）
メインビジュアルに使われたドールの展示はもちろん、各ドールともこれまで見たこともないような切り口の演出での展示のほか、世界に一つだけの希少なコレクションなども公開。また、Kawaiiカルチャーの変遷を100体以上のドールやグッズなどでたどる企画もあり、ドールたちの持つ世界観についてより深く知ることができる。
「会場内の“ドールギャラリー”での展示は、各ドールが持つ世界観から、リカちゃんなら『KAWAII』、ジェニーなら『STYLISH』などテーマを設定しているのですが、そちらにはぜひ注目していただきたいです。ドールの展覧会ではドール用の陳列台を使って並べて展示するのが一般的ですが、このコーナーでは新たな試みとしてテーマからのイメージに沿った空間を作り、各ドールの世界観を魅せる展示をしている点が個人的にも面白いと感じています」（吉岡さん）
ほかにも特設ショップでイベント限定ドールを発売したり、各ドールをイメージしたキュートなパフェなどのコラボメニューといったお楽しみも多く、かわいいもの好きなら見逃せないのではないだろうか。
息の長い人気を誇るドールたちの競演で、友達同士はもちろん、二世代、三世代で楽しめるドール・カルチャー展。六本木ヒルズ展望台という非日常的なロケーションの中、キラキラしたドールたちの世界を満喫できる一大イベントに期待が膨らむばかりだ。
（古知屋ジュン）
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【展示概要】
『ドール・カルチャー展 リカちゃん、ジェニー、バービー、ブライス、そしてスーパードルフィー “Kawaii”の源流から未来へ』
会場 ： 六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー
日時 ：9月13日〜10月19日 10：00〜22：00（最終入場は21：30）
料金 ： 当日一般1500円（1200円）、高・大学生1000円（900円）、4歳〜中学生：500円
※（ ）内は前売り料金。上記料金には展望台・森美術館入場料含む（森美術館は展覧会会期中のみ入場可）。
※平日限定で、自分の持っているドール持参で来場された方にマイドール割引（一般、高校・大学生の展覧会入場料200円引き）適用あり。詳しくはウェブサイト参照。
