海遊館 「新体感エリア」がバージョンアップ。企画展示「体感!熱帯雨林」よりナマケモノのケロロ。睡眠中!

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友人に「熱帯雨林に行こう!」と誘われた。熱帯雨林ってアフリカとか中南米にあって、海外旅行でも簡単には行けない場所だが、大阪で熱帯雨林が体感できる場所があるという。それも、「ナマケモノ見たいねん! めっちゃリアルな熱帯雨林で、ゴキブリまでおるらしい」という驚愕のセリフつき。

ゴキブリがいるというところがとてもマニアックなイベント感があり、気になるので早速行ってきた。噂の熱帯雨林は、世界最大級の水族館「海遊館」の企画展示「体感!熱帯雨林(3月14日〜来年1月12日まで)」だった。

・「見るだけ」は古い 五感で感じるジャングル

"みる、きく、におう、さわる"がコンセプトというだけあって、入った瞬間からまさにジャングルというような湿度と暑さ。四方八方から聞こえてくる生き物の声や木々の息吹に感化され、体も心もすっかり熱帯雨林モードに突入。ジャングルの茂みにもさまざまな生き物がいて、入場早々にテンションが急上昇!

海遊館スタッフに話を聞くと、「熱帯雨林の生き物はもちろん、環境自体がとても面白いので、ぜひ皆さんにその空気感を感じてもらいたいと環境までリアルに再現した」という。音はあたかもジャングルにいるかのように、立体的に聞こえるよう工夫されている。

足を進めると日本では見ることができない熱帯雨林の貴重な映像が「体感シアター」で流れている。映像を見ながら風やミストなどの演出で自然環境を体感できる仕掛けだ。大人女子2人は雷の演出に驚いて、子どもたちに交じってワイワイ大騒ぎ! そう、どのブースもあなどってはいけない、ここはジャングルなのだ。

・ナマケモノのトイレの瞬間は まるで貞子!?

お目当てのナマケモノ(フタユビナマケモノ※以下ナマケモノ)は、やっぱり寝ていた。1日20時間ほど寝て過ごすという情報を仕入れていたが、「やっぱり寝てるで〜」などという私たちの声がうるさかったのか、2匹とも突然、目を覚ました。寝ぼけまなこで「うるさいな」と言わんばかりにノソッと少し動き、またすぐ就寝。その様子が、また可愛い。スタッフによると起きている姿を見られたらラッキーなのだそう。ナマケモノといえば、じっと動かず何にもしないと思っていたのに、私たちのために起きてくれてお利口さん! すっかり癒やされてナマケモノの虜になった。

ちなみに、いつも木にもたれかかって寝ているナマケモノだが、1〜2週間に1度、トイレのために地面に降りるそうなので、それを見ることができたあなたはスペシャルラッキー! そして、ナマケモノが地面を動く様子はホラー映画「リング」の貞子がはいつくばる姿に近いという。実際に貞子の瞬間を見られたあなたは奇跡と言っても過言ではないレベル。貞子なナマケモノをぜひ見てみたい。

周りにいる子どもたちも「可愛い!」連発である。ずっと木に背中をあずけて寝ているため、木から下りると毛に寝癖がついているなど、なんとも可愛らしいほのぼのしたエピソードもあるが、実際の熱帯雨林ではナマケモノは動かないことで捕食者のオウギワシなどから身を守っているのだそう。ただ単に怠けているだけと思っていてごめんなさい!

・まだまだいる、個性的な熱帯雨林の生き物たち

リスザルは布をほっかむりのようにしてチョコチョコ走り回り、コツメカワウソは「どれだけ走ったら気がすむねん」と突っ込みたくなるほどせわしなく遊び回る。昨年末に生まれたコツメカワウソの赤ちゃんが、4月末にはお目見え予定というから、さらに賑やかになること間違いなし。それにしても、熱帯に住む生き物たちの暮らしぶりを手が届きそうな距離で見ることができるのが新鮮で楽しい。

日本で一番、熱帯雨林に近い島といわれている『西表島(いりおもてじま)』コーナーの生き物たちは、実際にスタッフが現地で採集してきたという。「ミナミトビハゼの砂の中からジャンプする様子も見ものですが、まん丸とした形のコメツキガニが回りながら砂に潜る姿はまるでフィギュアスケーター。展示する生き物は、季節ごとに新たに追加していく予定なので、小さくて面白い生き物たちの動きも注目してください」(同館スタッフ)

最後に、サツマゴキブリ……。可愛いとはお世辞にもいえないが、これも生態系のひとつ。見たいといっていた友人は「ゴキブリっていっても、ゲンゴロウみたいで可愛い」と衝撃発言。

それはさておき、夕方5時以降は照明が夜バージョンに変わり、まるで探検隊になったような気分が味わえる。子どもはもちろん、大人同士、カップルにもおすすめの「体感! 熱帯雨林」。ナマケモノの貞子姿を見た人はご一報を!
(コネタ編集部)