深海をテーマにした『深海ラボカフェ』が人気のワケ
2月22日から4月6日まで東急ハンズ渋谷店7階のHINT7で期間限定オープン中の、『深海ラボカフェ』が熱い。これは“深海”をテーマに、海を通じて地球の生命や環境を研究しているJAMSTECという、独立行政法人海洋研研究発機構とコラボした本格的なイベント。

深海というと、かなり奥が深そうだし、なんだかちょっと難しいイメージ。しかし、そこは東急ハンズ。深海調査で使われた貴重な展示品から、JAMSTEC研究員によるトークショー、人気作家による深海にちなんだワークショップ、深海グッズの販売、さらにハンズカフェでのスペシャルメニューの販売まで、幅広く楽しませてくれるイベントとなっている。今後も興味深い企画がいろいろありそうなので、見どころや、これまで訪れた人たちの反応などについて、東急ハンズ渋谷店に取材! 

――まず今回、『深海ラボカフェ』を企画した経緯を教えていただけますか?
HINT7は、大人の好奇心をくすぐる情報発信基地ハンズカフェとして、もともとサイエンスの商材を扱い、コラボイベントを開催していました。たとえば、JAXAとコラボした人工衛星胸きゅんカフェや、カエル、北欧などを題材にしたコラボイベントもありました。そんな中、深海は宇宙とともに「人類に残されたフロンティア」とも言われていて、たくさんの可能性に満ちていることを知り、ぜひ深海にスポットをあてたカフェを開催したいと思い、コラボを企画しました。

――JAMSTECについて、詳しく教えていただけますか?
世界の最先端の研究機関として、深海探査を通じて、身近な話題や、産業に還元できる研究を幅広く行っています。たとえば、生命の進化の起源ともいわれている熱水噴出孔の研究や、地震のメカニズムの解明、海洋に眠る資源の活用などです。今回のコラボでは、そんなJAMSTECの活動を知っていただく機会にもなればと思っています。

なるほど。なんでも深海ファンはかなり多いそうで、『深海ラボカフェ』のスタート前日に来てしまった方がいた、なんてエピソードもあるとか。

――『深海ラボカフェ』に来る方は、どんな層が多いのでしょうか? 
土日は、家族連れの方が多いですが、圧倒的に20〜40代の女性のお客様が多いです。昔から、水族館や海が好きという方ももちろんですが、好奇心旺盛で、深海の不思議に魅了されている方が多いように思います。

――深海ファンが楽しめるように、こだわった部分はどんなところですか?
研究者の方にも意見を聞きながら作った「熱水噴出孔カレー」を開発するなど、ハンズとJAMSTECで試行錯誤をしながら、大人の方からお子様まで、深海を五感で楽しめる空間を作りました。

――ハンズカフェで販売中のメンダコ、ダイオウイカといった深海生物のラテアートを描いた「深海ラテ」や、

20個まで“カニ増し”が可能な「熱水噴出孔カレー」も人気がありそうですね?

はい。大変好評をいただき、Twitterなどでも、「熱水噴出孔カレー」「深海ラテ」もとても好評です。売り上げ推移も、カフェラテは通常の10倍、カレーも2倍以上となっています。

――グッズ販売では、どんなものが特に人気がありますか?
ダイオウグソクムシグッズがとても人気で、ぬいぐるみもよく売れています。また、深度6,500mまで潜ることができる潜水調査船をモチーフにした「しんかい6500」グッズも家族連れを中心に人気がありますね。

今後は、JAMSTEC研究員による深海ラボカフェ特別企画第3弾「博士の深海おりがみ教室」や、

七宝焼でつくる深海の生き物ピンバッジ、

羊毛フェルトでつくるフウセンウオ、

またコネタでも紹介したことがあるKilligraphによる、深海生物のミニチュア切り絵のワークショップなど、楽しいワークショップもめじろ押しとのこと。

3月のワークショップ一覧で、ぜひチェックを。 
謎の多い“深海”の世界を楽しめる『深海ラボカフェ』。体験したら深海にハマる理由がわかるはず!
(田辺 香)