歌舞伎を“肌”で感じてる。なんたって、フェイスパックだから

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ブログにすっぴん画像をアップする女性は、もはやおなじみですよね。もう、慣れました。というか、チョットいいもん見せてもらってる気さえするし。いただいてます。
しかし、アレにはまだ慣れません。何がって、フェイスパックの写真……。たまに、いらっしゃるじゃないですか? 顔面を真っ白にして、「ホラーでスミマセン!」とかコメント付けちゃったりして。いや、いいもん見させていただいてますが。

一方で、こんなフェイスパックもあるんです。これは明らかに、見られることを意識している。一心堂本舗は、その名も『歌舞伎フェイスパック』を発売しているようです。
では、画像をご覧いただきましょう。……歌舞伎だ! しかし、お化粧しているわけではなく。もちろんムタとかカブキとか、その手のペイントレスラーでもなく。

では、この振り切った商品が形になった経緯について。元は、東京ミッドタウン主催の2008年デザインコンペで準グランプリを獲った作品だそうです。受賞時は「インクが化粧水に溶け出してしまう」、「型抜きの版ズレ」など、いくつかの問題点が商品化の道を阻んでいました。しかし、同社はめげない! 歌舞伎座への出店も励みとなり、数々のハードルを意地でクリア。結果、めでたく商品化にこぎつけています。

そして注目すべきは、この商品の監修者について。なんと、市川染五郎氏が監修したそうなんですよ!
もちろん、ただの名義貸しではない。ちゃんと関わってます。歌舞伎や隈取の説明文は染五郎氏が担当しているし、何より隈取の選定は染五郎氏が行ったそう。染五郎氏が選んだ隈取は、以下の二つです。
・「暫」鎌倉権五郎景政の隈取
(「しばらく〜」の声とともに登場し、超人的な力で人々を悪人から救い出すヒーローの役柄)
・「船弁慶」平知盛の霊の隈取
(壇ノ浦で滅ぼされた平家一門の恨みを晴らそうと、源義経と弁慶が乗る船に襲い掛かる怨霊の役柄)

もちろん、実用性にも抜かりはなし。ヒアルロン酸・コラーゲン・ビタミンC誘導体といった「美容成分」と、ツバキ種子エキス・サトザクラ花エキス・チャ葉エキスの「和エキス」を含んだ美容液を、しっかりシートマスクに染み込ませました。要するに、歌舞伎役者になりながら美しくもなれちゃう!

そんな『歌舞伎フェイスパック』の、主な購入層について。30〜40代、いわばお年ごろからの反響が多いのは無論。
「また、日本人の方が外国人の方へプレゼントとして購入するケースも目立ちます。リピーターも多く、ビジネスで日本と海外を行き来している方にいつもお土産として買っていただいております」(同社・担当者)
あと、意外にも男性による購入が多いらしく。もちろん女性へのプレゼントが主だろうけど、男性が自分で付ける用途も少なくないみたい。

では、このフェイスパックを誰かにプレゼントしたとしましょう。こうなると、付けた光景を見せてほしくなりません? 
「プレゼントされる方は、『パックをしたら写真を送って!』もしくは『SNSにアップして』と依頼することが多いようです。そのため、ネット上にはフェイスパック使用中の写真が多数アップされています」(担当者)

このムーブメント、まだ終わりません。実は、芸能界やスポーツ界にも波及しています。例えば、春風亭小朝師匠がフェイスパック画像をブログにアップしている模様。
それだけじゃない。他にも、ファンがいらっしゃいました。以下の方々が、画像をブログにアップしています。
・柩(ナイトメア)
・ジュビロ磐田
・望月理恵(『ズームイン!! サタデー』アナウンサー)
「『歌舞伎フェイスパック』『歌舞伎パック』『隈取 パック』といったワードでツイッター検索をするとさまざまな写真を発見でき、メーカーとしてはとてもうれしく、そして楽しいです」(担当者)

そんな『歌舞伎フェイスパック』は、東京ミッドタウン、国立劇場、東急ハンズ全店、もしくは一心堂本舗ウェブサイトで購入できます。価格は、880円(税込)。

「幼い頃の“ごっこ遊び”をする感覚で、歌舞伎を“肌”で感じていただけたら幸いです」(市川染五郎氏)

まさに、“肌”で感じたい。ありそうでなかったアイデアですな!
(寺西ジャジューカ)