千葉経大附、3回に挙げた3点を守り抜き関東大会出場へ！　

先発・岡本（千葉経大附）

　雨で延期となった秋季千葉大会準決勝が10月6日、千葉県野球場で行われた。第1試合は千葉経大附と千葉黎明の対戦。互いに粘りを見せる、我慢比べの試合展開となった。

　試合が動いたのは、千葉経大附打順がふた回り目に入った3回。2番・永田の打球は低い弾道でライトへ。一直線にスタンドイン。均衡を破る先制の本塁打となった。

　さらに、息つく暇も与えないと続く3番・沓澤がセンターへのヒットで出塁。4番・佐々木もヒットで続き、沓澤は一気に三塁へ。一死一、三塁とチャンスを広げる。続く黒田の打席で、一塁ランナーの佐々木が牽制で誘い出され万事休すかと思われるも千葉黎明守備陣に乱れが出て、二塁に悪送球。その間に三塁ランナーの沓澤が還り2点目。ここで千葉経大附は手を緩めない。5番・黒田がライトへタイムリーを放ちさらに1点を追加。本塁打を皮切りに4連打と、この回集中打で3点を挙げた。

　投げては千葉経大附先発・岡本は、球速こそ控えめなものの、低めを丁寧に突くピッチングで千葉黎明打線を打ち取っていく。

　そんな岡本に抑えられ、なんとか反撃を開始したい千葉黎明は6回表、一死から2番・郡司が死球で出塁。二死一塁となった後、4番・秋葉が右中間を破るタイムリー三塁打を放ち1点を返す。

　

先制本塁打を打った永田（千葉経大附）

　千葉黎明先発・池田は立ち上がり、やや制球に苦しんだようだったが、尻上がりに調子をあげていく。ランナーを出すものの、粘りのピッチングで『最後の1本』は打たせずに、反撃の機をうかがう。

　池田の粘りに応えたい千葉黎明は9回表、無死からこの試合4打数4安打と当たっている4番・秋葉がヒットで出塁。続く5番・篠原のバットから強烈な打球が放たれる。抜けると思われた次の瞬間、ボールはファースト・佐々木のグラブに収まった。ランナー戻れずダブルプレー。一瞬で潰えたチャンスに、スタンドの期待感は、一気にため息に変わった。

　結局千葉黎明は後続も打ち取られ、ゲームセット。3回に挙げた3点を守り抜いた千葉経大附が勝利。関東大会への出場を決めた。さらに、千葉県制覇へ向けた決勝戦は、習志野を相手に10月7日、同じく千葉県野球場で行われる。

　惜しい敗戦となった千葉黎明だが、この試合、わずかな差が勝負を分けた。千葉黎明は運が味方をしなかった部分もあるが、攻守ともにあと一歩、という惜しい展開が見受けられた。ベスト4まで勝ち進んで得たものは大きいはず。この経験を生かし、課題となった『あと一歩』をしっかりと踏み出せるようなチームになってくれることだろう。

（文＝編集部）