複数の韓国メディアは1日、米ニューヨーク・マンハッタンのニューヨーク近代美術館(MoMA)に、旭日旗(きょくじつき)のイメージを基にして作られた日本人作家の美術作品が大挙して展示され、在米韓国人の反感を買っていると報じた。

 同美術館は2012年11月18日より、日本の戦後アヴァンギャルドを紹介する「TOKYO 1955−1970:新しい前衛」展を開催。具象的な絵画、実験工房、反芸術と杯レッドセンター、草月アートセンターでの活動、写真、グラフィックアートなど多角的な側面から焦点を当て、高度成長期の首都・東京を中心に活躍した作家たちの作品、約300点を展示している。

 在米韓国人や韓国メディアが問題視したのは、太陽光線が四方八方に広がるイメージを作品にたびたび取り入れている横尾忠則氏の作品。同氏のポスター作品「新宿泥棒日記」は、同展覧会の広報イメージとしても使用されているため、美術館の周辺には旭日旗のイメージが印刷されたPR用の旗があちこちに掛けられている状態だという。

 旭日旗の使用禁止を目指している在米韓国人団体「日本戦犯旗退出市民の会」は、近く美術館側に遺憾の意を示す予定という。

 韓国メディアは、「日本はこれまで旭日旗を文化芸術作品として覆ってきたが、このような対外的な広報については手を打つ必要があるとの指摘も出ている」とし、横尾氏の作品と展覧会の構成を批判した。(編集担当:新川悠)