15(土・現地時間)にギリシャのアテネ、オリンピック・インドアスポーツセンター=OAKAで開催され、マルセル・グローエンハートが番狂わせの優勝を決めたK-1 WORLD MAX 2012 。同大会に関し、魔裟斗イベントプロデューサーが各試合と総括コメントを発表した。(要約)

<K-1MAX準々決勝/3分3R>
マイク・ザンビディス(ギリシャ)
Def.3-0
リース・マカリスター(英国)

「1Rは、予想通りマカリスターが身長を生かして、ザンビディスを懐に入れずに上手く戦っていたと思います。2Rに入り、徐々にザンビディスがプレッシャーを強めて距離を自分のものにしていき、逆にマカリスターは顔面への膝蹴りでザンビディスを止めようとしていました。しかし、ザンビディスのパンチの印象が強かったため判定勝ちを奪う事が出来たと思います」

<K-1MAX準々決勝/3分3R>
マルセル・グローエンハート(オランダ)
Def.1R by KO
城戸康弘(日本)

「グローエンハートはとにかくガンガンいくタイプで、開始早々からパンチで城戸をKOしようとしていました。そんなグローエンハートに対して、中盤、城戸はサウスポーにスイッチしましたが、何とかグローエンハートのパンチの勢いは止りましたが、スイッチしたことにより城戸の左のガードが下がっており、そこをグローエンハートが逃さず右ハイキックを出しました。城戸の予想以上にハイキックが伸びてきたため当たりましたね」

<K-1MAX準々決勝/3分3R>
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ)
Def.2R by KO
クリス・ンギンビ(オランダ)

「1R、両者静かなたち上がりでトーナメントを考えた戦いだと思いました。2Rにキシェンコが徐々にパンチでプレッシャーを強めラウンド中盤に左フックでダウンを取りました。その後、ンギンビも跳び膝蹴りを返したのですが、パンチによるダメージが抜けきれずコーナーに詰められ、パンチのラッシュから最後は強烈な右ロングフックでスタンディングダウンを奪いレフリーストップで、キシェンコがTKO勝ちとなりました」

<K-1MAX準々決勝/3分3R>
アンディ・サワー(オランダ)
Def.2-0
アンディ・リスティ(スリナム)

「開始早々、リスティがサワーをKOしにいくがサワーが冷静に対処しインローを返していました。リスティはインローを嫌がりサウスポーにスイッチしましたが、2Rになってもパンチが当たらず、焦りだしました。サワーはリスティのガードが下がった隙を見逃さず、左ハイでダウンを奪い、3Rもローキックを効かせ、ガードを下がらせてからパンチに転じるという予想通りの展開でした。結果的にサワーの圧勝で終わりました。サワーがリスティに勝った最も大きい要因は、リスティの圧力に負けない体幹の強さだったと思います」

<K-1MAX準決勝/3分3R>
マルセル・グローエンハート(オランダ)
Def.2R by TKO
マイク・ザンビディス(ギリシャ)

「この試合ではグローエンハートの左のジャブが特に良かった。ジャブで自分の距離を取りザンビディスを懐に入れず、後半は自ら距離をつめてコーナーに追い込みラッシュ。そしてダウンを奪いました。ザンビディスは膝蹴りにより右目の下をカットもしていましたね。2Rになると、ザンビディスはパンチ、膝、キックの連打を受け右目の上までカットしてしまいましたね。3Rの開始に応じることができなかったサンビディス、これだけ体格差のある選手に前に出られると難しい試合になりましたね」

<K-1MAX準々決勝/3分3R>
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ)
Def.3-0
アンディ・サワー(オランダ)

「お互いに手の内を知りつくした同士なので、静かな立ち上がりとなりました。2Rに入り、サワーは攻撃をインローに絞りました。徐々にサワーがプレッシャーを強めて、前に出ましたがキシェンコもパンチで応戦し、終了間際に左フックが入りました。3Rは拮抗していましたが、キシェンコがパンチの連打でポイントを取ったと思います。僅かの差でしたがキシェンコが藩地勝ちとなりました」