【写真】ただのオープンワークアウトでなく、メインイベンターが『How to MMA』を実践。そしてユライアが解説。派手な点ばかりでなく、UFCのこのような努力は大いに見習うべき点ではないだろうか (C) MMAPLANET

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10日(土・現地時間)、マカオのザ・ベネチアン・リゾート内コタイ・アリーナで開催されるUFC MACAOの記者会見が、香港は九龍のハーバーシティ・モールで7日(水・同)に行われた。

ダナ・ホワイトもロレンツォ・フォティータも現地入りしていない今大会、会見ではまず元WECのリード・ハリスが登壇した。自らがマーシャル・アーツと初めて遭遇したのはブルース・リーだったと語り、「ダナ・ホワイトも『ブルース・リーがMMAのルーツだと言っている』とコメントし、続いて、キム・ドンヒョン、ジャン・ティエチュエン、リッチ・フランクリン、カン・リーら出場選手、UFC中継が決まったFOX ASIAの代表などを紹介した。

引き続き、アジア地区最高顧問のマーク・フィッシャーがマイクを握り、「中国は全てのマーシャル・アーツの母国」と話し、質疑応答では「MMAが成熟している日本とは違い、ここでは一から始めないといけない」と、UFC普及に関して日本と中国では用いる方法論が違うことを強調した。

方法論の違いは、会見後にすぐに見られた。大勢の買い物客で賑わうモール内で、メインに出場するリッチ・フランクリンとカン・リーが、会見後にオープンワークアウトを行なった。まずはフランクリンがミット打ちや、テイクダウン、寝技の動きを見せ、それをユライア・フェイバーが、「ボクシングでもレスリングでもないMMAは、パンチからテイクダウンにつなげるという動きが重要」、「下になったからといって、決して不利じゃない」など解説を加える。

それに合わせて、フランクリンがガードからオモプラッタを見せるなど、MMAのイロハをメインイベンターが自ら披露した。カン・リーも伝統的な動きのなかで、後回し蹴りからパンチ、テイクダウンへのコンビネーションを見せると、その迫力のはる蹴りに見物人からどよめきが起こっている。

最後はマカオ大会リングガールの2人や香港MMA界のメガジム=EPIC勢、そしてチャック・リデル、ユライアがMMA的セルフディフェンスを披露&指導し、世界一の市場を誇る中国でのMMA普及の第一歩を示した。それにしても、メイン出場の二人が、ジェット・ボートでマカオから香港に移動し、デモンストレーションまで披露する――プロフェッショナル精神には舌を巻くばかりだ。
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