上の写真は日産グローバル本社でリーフを充電しているところです。この日産グローバル本社にある急速充電器は小さくて場所もとらないしいいな、と思っていたんです。



なにせ、従来の急速充電器はデカイし、お世辞にもかっこいいとはいえないデザインですし。そして機器の価格がとんでもなく高い。50kwタイプだと大体が300万円前後もします。



日産が11月から販売を開始するという急速充電器はサイズがかなりスマート。見た目もスマート。設置場所に苦労することもなさそうです。そして、写真の標準仕様が100万円を切る価格で登場するということで、かなり普及に役立つのではないでしょうか。塗装や装備を簡略化したモデルも出るので、そちらはもっと安い価格になるでしょう。


神奈川県や群馬、埼玉県を除けば、急速充電器の普及は原発事故のせいでしょうか、足踏み状態です。節電ムードが漂う中、50kwタイプだと機器代だけで300万円、そして変電設備で200万円、合計500万円を投資して、なおかつ補助金を支給されると電気をタダで配るボランティアのしなくてはいけない急速充電器を設置する人は、まずいないでしょう。


日産の急速充電器は今回発表のモデルも以前のモデルも49kwタイプという微妙に低い容量のおかげで単独設置の場合は変電設備が必要ありません。3月6日に行われた行政刷新会議の内容である「一つの需要家に2系統の送電を可能にする」が実行に移されればコンビ二などに設置しても変電設備が必要ありません。


そして新型急速充電器の、この低価格。これがもたらす普及の広がりは計り知れません。通常の急速充電器の設備投資金額をである500万前後の予算を用意できれば、ソーラーパネルや風力発電にリチウムイオン蓄電池を装備して電力会社から電気を買わずに電気自動車に充電できるシステムが組めそうなのです。


電力会社から電気を買わずに、クリーンエネルギーだけで走ることのできる電気自動車なんてすごく素敵だと思いませんか?それが実現できそうな可能性を秘めた急速充電器が、今回の日産から発表された急速充電器なのです。


関連リンク:日産自動車、電気自動車用「新型急速充電器」を開発
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2011/_STORY/110912-01-j.html


(北森涼介)



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