グラレスラーとして活躍する愛川ゆず季
グラビアアイドルと女子プロレスラーの二足のわらじを履く“グラレスラー”として注目を集めている女の子がいる。愛川ゆず季だ。グラビアアイドルとしてデビューして今年で7年目。一時期は数え切れないほどグラビア誌の巻頭や表紙を飾った彼女が、今なぜ、最大の売りであるボディを傷つけるレスリングの道に足を踏み入れたのだろうか?

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「二十歳の時にスカウトが切っ掛けでグラビアの仕事を始めたんですけど、すっと事務所の言われるがまま、目の前の仕事をやっているだけでした。あんまり前向きじゃなかったんですね。そのうち、だんだん仕事も減ってしまって…」。そんな時に転機となるテレビ番組に出合ったという。「崖っぷちアイドルを集めたTBSの番組に出演したんですよ。新規でブログを立ち上げて、決められた期間に2千万アクセス集められないと芸能界を強制引退しなければならないという厳しいものだったんですが、そこで頑張れたことで意識が変わりました」。

なるほど。ではなぜ、レスリングの道に足を踏み入れたのだろうか?「レスリングをやってみないかって声を掛けて頂いたんです。もともとテコンドーをやっていたこともあって気軽に引き受けちゃったんですが…」。だが、それからの道のりが大変だったという。「デビュー前に半年間、練習をしたんですが、それが辛くて何度も辞めたいと思いました。練習はお金が出て行くだけだし、体は傷つくし、両親にも反対されるし…最後は家賃も払えないほどお金が無くなって辞めたい!ってマネージャーに話したんですよ。そうしたら『ダンサーやアーティストだってみんな自腹で練習してデビューを目指してるんだから、そんなことで弱音を吐いているな!』って一喝されました」。

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「グラレスラーは、まだ私一人だけ。“仲間や後輩”が欲しいです」と話していた愛川ゆず季


それでも逃げ出そうと思えば逃げ出せたはずだが。「“ゆずポン祭り”っていうデビューイベントがもう組まれていて、逃げ出せない状況に置かれてたんですよ。もう、頑張るしかありませんでした」。そんな汗と涙の練習を積み重ねたのち、昨年の10月に“女子プロレスラー愛川ゆず季”が誕生した。記念すべきデビュー戦はどうだったのだろう?「負けちゃいました。でも、その後の握手会でファンの人が感動したよ!って泣きながら握手を求めてくるんですよ。グラビアアイドルの時はそういったことが無かったので、その涙を見て、改めて頑張っていこうという気持ちになりました」という。

彼女のデビューの場となった“ゆずポン祭り”は5月に3度目の開催を迎える。新たなファンもつき始め、最初は排他的だった周囲のレスラーたちも徐々に認めてくれるようになったという。そんな彼女に目下の目標を聞いてみた。「やっぱり、この世界に足を踏み入れたからには、何か結果を残したいです。チャンピオンには程遠いですけど。あと“グラレスラー”は、まだ私一人だけなので、仲間や後輩が欲しいですね。ただ、私があんまり本格的にやっちゃったんで、みんな敬遠しているみたいですけど」と屈託の無い笑顔を見せてくれた。

崖っぷちアイドルから一転、“グラレスラー”の先駆者となった愛川ゆず季。快進撃のゴングは鳴ったばかりだ。

(文/写真:矢沢隆則)

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